bitbank(ビットバンク)社長インタビュー|ビットコインに託す熱い思いとは

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コロナショックから回復し、以前の水準よりも大きく価格を上昇させているビットコイン

人々の興味・関心が高まる中、安全性・セキュリティに力を入れている暗号資産取引所、bitbankに注目が集まります。

また、ビットコインだけでなくアルトコインの取り扱いにも力を入れており、先日はアルトコインのベーシック・アテンション・トークン(BAT)がbitbankに上場したことも話題になりました。

今回InvestNaviでは、そんな話題の取引所bitbankの運営会社であるビットバンク株式会社の代表取締役CEO 廣末紀之氏にインタビューをし、bitbankの今後や暗号資産への見解などについてお伺いさせていただきました。

bitbankの特徴や業界内での立ち位置コインベースの上場のような大きなニュースに関する廣末氏の考えをお話しいただきました。

bitbankのセキュリティの高さやビットコインへの思いなど興味深い内容をお聞きすることができましたので、ぜひ最後までお読みください。

本日の話し手
bitbank 社長 顔写真

ビットバンク株式会社 代表取締役CEO 廣末 紀之氏

野村証券株式会社を経て、GMOインターネット株式会社常務取締役、ガーラ代表取締役社長、コミューカ代表取締役社長など数多くのIT企業の設立、経営に従事。2012年ビットコインに出会い、その革新的な技術はマネーのインターネットになると確信し、2014年ビットバンク株式会社を設立、代表取締役CEOに就任。日本暗号資産取引業協会(JVCEA)理事、日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)会長

ビットバンク株式会社:https://bitcoinbank.co.jp

インタビュアー
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目次

ビットバンク株式会社について

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bitbankの特徴について教えてください。

bitbankの特徴は、国内の現物取引とオーダーブックにあります。

現在、国内の現物取引高シェアは約25%、アルトコインは約55%※となっており、国内最大のシェアを誇っています。

※出典:https://bitcoinbank.co.jp/2021/04/1117

bitbankの国内最大のシェアという実績にはどのような要因があるのでしょうか。

bitbankが現物取引で国内最大シェアを獲得できた1つの理由は、システムの堅牢性にあります。

一般的に高度な技術が必要になるオーダーブック(取引板)ですが、我々は高速処理の技術に自信を持っています。

そのため、相場の急変時でもほとんどシステムがダウンすることが無く、安定したサービスの提供が可能です。

また、お客様のニーズとして「暗号資産の安全な管理」がありますが、我々も長年の経験がありますので暗号資産のセキュリティに関しては非常に気を遣って運営しています。

今までに流出事故などは起きておらず、安全に保管ができています。

このように堅牢なシステムやセキュリティレベルの高い管理体制を整えた上で、オーダーブックをお客様に提供し続けた結果、国内の現物取引高 No.1というシェアを実現することができたのだと思います。

bitbankでは様々なアルトコインをオーダーブックで購入できると思いますが、その経緯はどのようなものなのでしょうか。

これはbitbankが他の取引所と差別化できる点でもあります。

アルトコインの取扱をしている業者は他にもありますが、bitbankでは、オーダーブックにおいてビットコインのみならず、多くの種類のアルトコインの取引が可能な点が大きな特徴かと思います。

海外ではオーダーブックの取引が主流ですが、現在の日本ではそのような取引所よりも、販売所のほうが普及していますよね。

FXのインターフェースが相対取引ということにその要因があるのでしょう。

弊社は運営の初期段階から、オーダーブックこそが正義だと考えてきました。

正直に言えば売上を出しにくい環境ではありますが、

それでも、お客様に良いサービスを提供することこそ我々の使命だと考えています。

今後もその方針は変わりません。

意識してマーケティングを行なっている点などはありますか。

CMで顧客を獲得する大手業者も存在する一方で、我々はあまり大々的なマーケティング手法を実施していません。

弊社としては、広告宣伝費にコストをかけるよりも、機能やシステムなどサービスの質の向上に力を入れてきました。

しかし、弊社の口座開設数は着々と伸び続けています。

他社よりも高い品質でサービスを提供できているからこそ、結果としてお客様に選んでいただけているのではないかと思います。

マーケティングにあまり力を入れていないにも関わらず、どうしてお客様に選ばれるのでしょうか。

実際に、サービスの評判がTwitterなどのSNSで広がって、bitbankを知っていただくケースが多いと感じます。

中でもbitbankでは、サービスの良さを実感していただきやすい経験豊富なトレーダー層のお客様が特に多く、現在のbitbankにおける一人当たりの預かり資産や取引の回転率は、業界内でも優れていることがわかっています。

今後展開していきたいサービスや、お客様にぜひ知って欲しいポイントなどはありますか。

銘柄数を増やしていきたいことはもちろんですが、そのほか、特殊注文などの機能を提供し、複合的に充実させていきたいと考えています。

多様な注文機能が備わっていることはトレーダーにとって重要なポイントですので、そのニーズに応えていきたいです。

暗号資産のレンディングについてはどうお考えですか。bitbankにおけるレンディングの特徴や強みなどを教えてください。

目立った特徴はありませんが、先ほど申し上げましたように我々はセキュリティ・管理の面で自信があります。

レンディングは長期保有を前提に「とにかく安全に資金を保管したい」というお客様に適しているサービスだと思います。

そういった意味では、利率は業界平均並みではあるものの「安全性の高いレンディングが利用できる」という点が弊社の強みといえるかもしれません。

実際、弊社のレンディングは非常に人気なサービスのひとつで、お客様に信頼されていると感じています。

かなりセキュリティを強固にしているという話がありましたが、セキュリティ面で工夫しているところ、他社と差別化している点はありますか。

他社と比較したことは無いのですが、ほぼすべてコールドウォレットで保管をしている点、ほとんどの銘柄でマルチシグ(マルチシグネチャー)に対応している点、それに伴う統制フローの確立など、考え得る限りの対策をしています。

また、弊社ではバグバウンティプログラムも開始しました。

これはバグ報奨金制度で、簡単に言うと、バグ(セキュリティ上の問題)を発見・報告してくれたユーザーに報酬を支払う制度のことです。

もちろん自社や外部業者を活用したセキュリティ診断は実施していますが、この制度を通して、いわゆるホワイトハッカーと呼ばれるエキスパートの方々からご意見を賜っております。

今のところ重大なバグは見つかっていませんが、軽微なバグが報告されるなど、継続的にセキュリティが強化されています。

あえてセキュリティ上のバグ確認を一般のホワイトハッカーに依頼するのは、セキュリティに自信がある弊社だからこそ、取り組むことができる制度だと考えています。

世間では暗号資産の流出トラブルが話題になることがありますが、こういった問題が起きてしまう一番の原因は何だと思いますか。

管理体制に原因があると考えています。

たとえば、ホットウォレットの管理における権限の構造や、アップデートの見逃しなどですね。

我々はこの業界が好きなのでアップデートなどの重要なニュースを見逃すことはありませんし、社員全員で情報の共有も徹底しています。

bitbankとして今後の戦略などがあれば教えてください。

我々は、No.1の取引所を目指しています。

ユーザー数、預かり資産、取引高、あらゆる観点において一番になることを目標にしています。

現在は他社に劣っている部分もありますが、この先1~2年のうちには一番になりたいと考えています。

お客様に取引所として求められる基本的な条件は、24時間365日、いつでもスムーズに取引ができること、高速で入出金ができること、資産が安全に保管されていることです。

これらの点において、bitbankはすでに高水準の品質を実現できていると考えています。

その上で今後は銘柄数、特殊注文機能などの足りていない部分を強化していきたいと考えています。

銘柄数について伺いたいのですが、たとえば新しいコインが上場する際、どのような点が決め手となるのでしょうか。

多くのお客様に取引いただける見込みがあるかどうかという観点で判断しています。

世界中でどのくらいのシェアがあるのか、国内でどのような銘柄が求められているのかについて、検討するようにしています。

たとえばSNS上の情報や他社における上場動向などを確認し、そのうえで社内のリソースと照らし合わせて対応可能かどうかを判断しています。

最近ですと、BATが上場しましたね。BATのどういったところに注目したのでしょうか。

アルトコインのベーシックアテンショントークン(BAT)についてですね。

去年において、すでに日本でのBATの周知も進んでいた段階だったと思います。

BATは評価に値する通貨のひとつだと思いますし、実際に国内の取り扱いも増えています。

そんな中で、bitbankのオーダーブックで取引をしたいというお客様のニーズに応えたいと考えました。

暗号資産の見解について

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暗号資産の普及にあたって、どのような課題があると考えていますか。また、取引所には今後どのような影響が考えられますか。

暗号資産の技術面については、まったく心配しておりません。

最大の課題は様々な規制との向き合い方です。

新しいものが社会に適合する際、どうしても規制面での整理が必要となり、 暗号資産の普及においても例外ではありません。

一方で、暗号資産が普及すればするほど取引所ビジネスは一定の規制の中で手数料や銘柄などがある程度の水準に落ち着き、今後は他社と差別化できないような状態になると予想しています。

コインベース上場の影響もあり、今後さらに暗号資産に資金が集まることが予想されます。

我々は取引所という形態にこだわっているわけではなく、ここを起点に様々なビジネスを展開していきたいと考えており、次のフェーズ(取引所ではないもの)も視野に入れ、社内で検討している段階です。

暗号資産のどのような部分に価値があると考えて、現在のビジネスを始めることになったのですか。

インターネットというものは「改ざんができる世界」ですが、その中でビットコインの仕組みは「改ざんができない世界」を実現させました。

この点において、ビットコインは革命的な仕組みに違いありません。

人類の歴史は、集中(中央集権化)と分散/発散(非中央集権化)を繰り返してきましたが、今は「分散/発散」のフェーズだと考えています。

これによる産業ストラクチャーの変化は免れませんので、ここにチャンスがあると考えました。

現在、国内においてブロックチェーンのユースケースはそこまで多くないと見受けられますが、今後増える可能性はあるのでしょうか。

国内におけるブロックチェーンのユースケースは今後増えていくでしょう。

しかし、ブロックチェーンという考え方自体は昔からあったものですし、ブロックチェーンそのものについてはただのデータ構造としてしか考えておりません。

ビットコインの素晴らしい点は、ブロックチェーンそのものというよりも、PoWや公開鍵暗号方式をブロックチェーンとうまく組み合わせて、実用に足りうる非中央集権ネットワークを作り上げたところです。

たとえば、電気自動車はバッテリー・モーター・インバーターを組み合わせて作られますよね。

それぞれのパーツももちろん素晴らしいですが、一番素晴らしいのはその組み合わせによって成立する全く新しい乗り物である電気自動車そのものだと思うのです。

こういった意味で、ブロックチェーンそのものではなく、ブロックチェーン・PoW・公開鍵暗号方式の組み合わせによって成立するビットコインに可能性を見出しており、ビットコインが今後の社会に大きな影響を与えうると考えています。

電力を使うことによる環境への悪影響についてはどう思われますか。

中国では水力を利用している事例もありますし、必ずしも化石燃料を使わなければならないわけではありません。

長期的には自然エネルギーの使用割合が高くなっていくだろうと思いますが、社会に受け入れてもうためには解決しなければならない課題だと認識しています。

最近、コインチェックにおけるNFTマーケットの展開が話題になりましたが、bitbankではNFTに関連する事業などは検討していますか。

NFTについては、現時点では事業化の予定はありません。

取引所として今後何を扱うべきなのかを考えたときには非常に興味深い分野だと思います。

しかし、あくまで我々はビットコインの技術に可能性を見出しており、「本当に社会の役に立つのか」という観点で慎重に検討しています。

NFTはアーティストの高額取引など話題性の面で人々の関心を集めやすいトピックではありますが、価格の正当化は難しいところです。

競合のNFT事業参入事例が増えていますので、今後も引き続き注目していきたい分野です。

今後、暗号資産取引所は増えていくと思いますか。

現在、ビットコインの価格高騰などで業界は盛り上がっていますが、今後取引所が増える可能性は低いでしょう。

規制上、新規参入のハードルが高い上に今から参入しても顧客基盤の形成が難しいからです。

これから暗号資産投資を始める初心者へのメッセージ

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これから暗号資産投資を始める初心者へ、メッセージをいただけますか。

まずは、ビットコインについてよく知ることが重要です。

ビットコインについて学ぶことは、暗号資産の本質部分を学ぶことだと考えています。

投資家としてのメッセージになりますが、原理・原則が分からないものに手を出してはいけません。

株式会社のルールが分からないと株式投資は失敗しますが、それと同じことです。

暗号資産投資も同様に技術や仕組みを理解した上で、現在のマーケットキャップ(時価総額)が高いのか安いのか、自分の尺度において判断を下す必要があります。

これから暗号資産を始める方には、ぜひ、本質的な部分を理解したうえで投資をするように心がけていただきたいです。

編集後記

今回のインタビューでは、廣末氏のビットコインへの熱い思いを強く感じました。

単なる商材としてビットコインの有用性や将来性に価値を見出しているわけではなく、ビットコインへ並々ならぬ情熱を抱いているということが分かりました。

bitbankの好調な運営の秘密は、根本的には「ビットコインが好き」という気持ちにあるのかもしれません。

そのような気持ちが、結果として現在のbitbankの安全性やセキュリティ、システムの使いやすさに繋がっています。

「取引所」という形などではなく、使命の追求という本質的な部分へのこだわりがあるbitbankなら、今後も投資家が利用しやすいサービスを提供してくれることでしょう。

ビットコインの未来を心から信じているbitbankに、今後の期待が高まります

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