個人年金保険には入るな?いらない/不要な人や必要な人の特徴を解説
個人年金保険は、保険料を一定期間コツコツと拠出して、老後に年金を受け取ることができる貯蓄型の保険です。
公的な年金制度と貯蓄だけでは老後資金が不安な場合に、個人年金保険は大きな助けとなってくれます。
しかし現状に目を向けると、個人年金保険の世帯加入率は24.3%※であり、さほど活用されていません。
※(公社)生活保険文化センター:2021(令和3)年度「生命保険に関する全国実態調査」による
そういった実状も踏まえて今回は、個人年金保険に加入すべきか検討している方に向けて、個人年金保険の仕組みやメリット・デメリット、またどのような方に適した保険商品なのかを解説していきます。
- 個人年金保険は、公的年金制度の不足分を補って、老後の備えをつくることができる保険商品
- 個人年金保険は、「貯蓄」と「資産運用」両方の性質を持っている
- 昔と比べて利回りが落ちていて「資産運用」としての魅力に欠けることから、個人年金保険を不要とする声も多い
- 貯蓄や投資が苦手なら、個人年金保険は老後に備える有効な手段の一つとなり得る
- 個人年金保険に加入すべきか迷ったときは、無料保険相談サービスの利用がおすすめ
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個人年金保険には入るな?
個人年金保険は、公的な年金制度の不足を補って、老後に向けた備えをつくることができる貯蓄型の保険商品です。
また、単に貯蓄するだけでなく資産運用の性質も有しており、年金を受け取る際には金利によるリターンも得ることができます。
個人年金保険は「貯蓄」と「資産運用」を同時にできて、万能な商品に思えるかもしれません。
しかし実状を見ると、世帯加入率は1/4程度に留まっており、ネット上では不要論も多く見受けられます。
不要とする最たる理由は、個人年金保険の金利が魅力的でないことにあります。
集められた個人年金保険の保険料は主に国債で運用されるのですが、皆さんも御承知の通り、近年の国債の金利は日銀の金融政策によってゼロ%付近に抑えられています。
つまり金利が良かった昭和後期~平成初期頃と比べて、今は個人年金保険を利用しても大きなリターンを期待できないということです。
このように近年では魅力に欠ける個人年金保険ですが、貯蓄が苦手な方にとっては、現在も老後に備えるための有効な手段となり得ます。
そこで、ここからは個人年金保険のメリット・デメリットや、人それぞれの向き不向きなどを見ていきましょう。
個人年金保険のメリット
まず、個人年金保険には次のようなメリットがあります。
- 専門的な技術なしで、機械的に貯蓄と資産運用ができる
- 年金の受取方法を選べる
- 所得からの控除を受けられる
専門的な技術なしで、機械的に貯蓄と資産運用ができる
個人年金保険は、「貯蓄」と「資産運用」両方の性質を併せ持つ保険商品です。
保険料の支払いは基本的に指定口座からの引き落としとなっており、手間をかけずに自動的に老後資金を積み立てていくことができます。
また、自ら資産運用をおこなう場合は専門的な知識や技術が必要ですが、個人年金保険ではそれらがなくてもお任せでの運用が可能です。
年金の受取方法を選べる
将来の年金の受取方法を選べる点も個人年金保険の魅力の一つであり、その方法は具体的に以下のようなものがあります。
- 終身年金:生存している間ずっと、年金を受け取れる
- 保障期間付終身年金:保証期間中は生死に関係なく、保障期間後は生存している間に年金を受け取れる
- 有期年金:5年や10年など、あらかじめ定めた期間中に年金を受け取れる(生存している間に限る)
- 確定年金:生死に関係なく、あらかじめ定めた期間中に年金を受け取れる
なお、選択できる年金受取方法の種類は、各保険会社の商品ごとに異なります。
所得からの控除を受けられる
個人年金保険では一定の契約要件をクリアすると、個人年金保険料控除を受けられます。
個人年金保険料控除とは、個人年金保険の年間の保険料を所得から差し引いて、所得税と住民税の節税ができる制度のことです。
支払った保険料の金額に応じて、所得税なら最大4万円、住民税なら最大2万8,000円まで、その年の所得から差し引くことができます。
このように個人年金保険なら、貯蓄と違って節税をしながら老後資金を貯めることが可能です。
個人年金保険のデメリット
一方で、個人年金保険には次のようなデメリットもあります。
- 資産運用としては利回りが低め
- 中途解約すると元本割れを起こす場合がある
- 資産の流動性が低い
資産運用としては利回りが低め
個人年金保険では「貯蓄」と「資産運用」が同時にできますが、資産運用のみに目を向けると、先ほど述べたようにその利回りはやや魅力に欠けるものとなっています。
例えば明治安田生命が手がける個人年金保険「年金かけはし」のシミュレーターにおいて、30歳から毎月1万円を30年間積み立てた場合を試算すると、その利回りは30年かけて+5.9%、利益は360万円を積み立てて+15万円程度です。
また、これを複利運用の年利に換算すると約0.27%であり、預金金利と比べると悪い数字ではありませんが、株式投資や投資信託で期待できる利回りと比較すると大きく見劣りします。
ちなみにここでは明治安田生命の商品を例として取り上げましたが、円建ての個人年金保険であれば、他社商品の利回りもそれほど差はありません。
なお米ドルなどの外貨建て年金保険は、主な運用先が金利の良い海外の国債となるため、円建てのものより高い利回りを期待できますが、その場合は為替変動による元本割れリスクを伴うので注意が必要です。
また、ドル建て保険の仕組みについてより詳しく知りたい場合は、以下の記事をチェックしてみましょう。
中途解約すると元本割れを起こす場合がある
個人年金における保険料は、将来の年金の支払いのために、保険会社側で積立・運用されていきます。
ただ保険料の一部は、他の契約者に支払う保険金や、保険会社の経費にも充てられています。
そのため個人年金保険は多くの場合、もし年金受取前に解約すると運用益を経費等が上回ってしまい、払い込んだ保険料よりも解約返戻金の方が少なくなるように設計されています。
資産の流動性が低い
「貯蓄」の手段として見た場合、銀行の預金であれば好きなタイミングで必要なお金を引き出せますが、個人年金保険では解約手続きを踏まないとお金を手元に戻すことができません。
また「投資」の手段として見た場合も、株や投資信託なら好きなタイミングで売って現金化できますが、個人年金保険はそれができません。
さらに先ほど述べた通り、個人年金保険は早い段階で解約すると、元本割れが起きて損をします。
このように個人年金保険は、資産の流動性が他の貯蓄・資産運用の手段と比べて、著しく低くなっています。
以上、個人年金保険のメリット・デメリットをご紹介しました。
個人年金保険の魅力は、手間をかけずに「貯蓄」と「資産運用」ができる点です。
しかし、昔と比べると個人年金保険は利回りが低く流動性も悪いことから、近年では銀行預金などで一定の資金を守りつつ、投資信託などの利回りの良い金融商品で資産運用を別途おこなう方が、資産形成手段の主流になっていると言えるでしょう。
個人年金保険が必要な人
ここまで紹介してきたメリット・デメリットを踏まえて、個人年金は次のような人に適した保険商品だと言えます。
- 貯蓄が苦手な人
- リスクを取りたくない人
- 節税しながら貯蓄をしたい人
貯蓄が苦手な人
個人年金保険は資産運用の面で言えば、昔と比べて利回りが悪く、魅力に欠けます。
しかし貯蓄の面だけで見れば、依然として優秀な選択肢の一つだと言えます。
個人年金保険は、基本的には口座引き落としによって自動的に積み立てられていく上に、解約手続きを踏まない限りは出金ができません。
手元にお金があるとつい使ってしまって、貯蓄がままならないような人は、個人年金保険を有効に活用することができるでしょう。
リスクを取りたくない人
株式投資や投資信託は高い利回りを期待できますが、相応の損失リスクも伴います。
一方で個人年金保険は、中途解約さえしなければ基本的に元本割れはありません。
株や投資信託に対して、魅力よりも損失リスクへの恐怖心が勝る人には、低リスクな個人年金保険が適していると言えるでしょう。
節税しながら貯蓄をしたい人
メリットで述べた通り、個人年金保険では以下の契約要件をクリアすると、所得からの保険料控除を受けることができます。
- 年金受取人が契約者または配偶者であること
- 年金受取人が被保険者であること
- 保険料の払込期間が10年以上あること
- 確定年金・有期年金の場合は、年金受取開始時の被保険者の年齢が60歳以上で、受取期間が10年以上であること
節税をしつつ貯蓄したい人には、銀行預金よりも個人年金保険の方が適していると言えます。
個人年金保険が不要な人
一方で次のような人には、個人年金保険は不向きです。
- 貯蓄によって十分な老後資金が見込める人
- 他の資産運用手段を持っている人
- 資産の流動性を重視する人
貯蓄によって十分な老後資金が見込める人
(公社)生活保険文化センターが令和元年度におこなった意識調査によると、夫婦2人世帯で老後を送る上で必要な最低生活費は、平均で月額22.1万円となっています。
この金額を元に考えて、仮に65歳で定年を迎えて80歳まで生きるとしたら、その間に約4,000万円(1人頭は約2,000万円)が必要になります。
この資金を公的年金+貯蓄で用意できるなら、わざわざ個人年金保険に加入する必要はありません。
ちなみに上記の金額はあくまで平均を元にした概算であり、配偶者の存否や各々の生活水準、65歳以降も働くかどうかなどによって、必要な老後資金は人それぞれ大きく増減します。
そのため本格的に個人年金保険の要否を検討するなら、より具体的に自身の状況を当てはめて、シミュレーションをしてみるとよいでしょう。
他の資産運用手段を持っている人
老後に備える方法は、なにも個人年金保険だけではありません。
繰り返し述べている通り、「貯蓄」と「資産運用」を分けて考えて、例えば株や投資信託など利回りの良い手段で資産運用をしているのであれば、個人年金保険の有効性は低いと言えるでしょう。
ちなみに株や投資信託には、NISAやつみたてNISA、iDeCoといった非課税制度があります。
そのため個人年金保険以外の手段でも、やり様によっては節税をしながら資産運用をすることが可能です。
資産の流動性を重視する人
デメリットで挙げた通り個人年金保険は、保険料を払い込んでいる期間中には、解約をしない限り資金の流動性がありません。
日々の暮らしの中でまとまったお金が必要になるタイミングは、例えば子供が生まれたり車を買い替えたりと、幾度となく訪れます。
老後資金としてだけでなく、それらのまとまったお金が入用の際にも使える貯蓄をできるだけ多く確保しておきたい人にとっては、流動性が低い個人年金保険は不向きだと言えます。
まずは保険相談をしてみよう
個人年金保険の要否を判断するには、まずは公的年金制度や自身の収入・支出なども踏まえた上で、老後にどれくらいの資金が必要なのかを把握することが肝要です。
また、老後のために個人年金保険が必要だと判断した場合、次は各保険会社の商品から自分に合ったものを選ばなければなりません。
それらの追求が一人では難しい場合は、保険相談サービスである「マネードクター」を通して、保険のプロに相談してみましょう。
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【まとめ】個人年金保険には入るな?
今回は、個人年金保険の要否についてご紹介しました。
- 個人年金保険は、公的年金制度の不足分を補って、老後の備えをつくることができる保険商品
- 個人年金保険は、「貯蓄」と「資産運用」両方の性質を持っている
- 昔と比べて利回りが落ちていて「資産運用」としての魅力に欠けることから、個人年金保険を不要とする声も多い
- 貯蓄や投資が苦手なら、個人年金保険は老後に備える有効な手段の一つとなり得る
- 個人年金保険に加入すべきか迷ったときは、無料保険相談サービスの利用がおすすめ
個人年金保険は昔と比べて利回りが下がっていることから、「資産運用」の面で見ると、他の運用手段よりも見劣りする状態となっています。
しかし貯蓄にフォーカスすれば、低リスクで有効な手段の一つだと言えます。
また、資産運用の手段は必ずしも一つに絞る必要はないので、例えば「つみたてNISAと個人年金保険を併用する」といったことももちろん可能です。
個人年金保険に興味を持っている方は、貯蓄と資産運用ができる様々な金融商品やサービスのメリット・デメリットを見比べながら、個人年金保険が自分に必要か考えてみましょう。
なお、独りではその判断が難しい場合は、お金のプロに聞いてみるのも一つの解決策です。
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