「退職金なし」はやばい?普通?老後に向けた準備方法も解説
日本には老後の備えとして国民年金や厚生年金がありますが、残念ながらこれらの公的制度だけでは老後資金として不十分だと言われています。
そのため世帯それぞれで不足分を補う必要がありますが、そこで頼みの綱の一つになるのが退職金です。
この記事では退職金について、退職給付制度がある企業の割合や平均支給額といった基礎的な情報から、退職金がない場合の対処方法などをご紹介していきます。
- 退職金は、会社などを退職する際に、雇用者から退職者へ支給される手当金のこと
- 企業に義務付けられているわけではなく、約2割の企業は退職金がない
- 退職金に代わって老後に備える方法として、個人年金保険やiDeCoといった私的年金がある
- 老後に向けた資産形成手段はいずれも長所・短所があり、自分に合ったものを選ぶことが重要
- どのように老後に向けた資産形成をすべきか迷ったときは、保険相談サービスの活用がおすすめ
老後に向けてどう備えるべきか対処に迷ったら、まずはお金のプロに相談してみるのも一つの手です。
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退職金とは?
退職金とは、会社などを退職する際に、雇用者から退職者へ支給される手当金のことです。
また、退職金が支給される制度のことを「退職給付制度」と呼びます。
退職給付制度は、法の下に設置が義務付けられておらず、各企業が任意の判断で設けています。
そのため支給される金額も企業ごとに様々で、また勤続年数など退職者個人の要因によっても支給額が変わります。
なお、厚生労働省の平成30年就労条件総合調査によると、勤続20年以上かつ45歳以上の退職者における退職金の平均給付額は、学歴別・退職事由別で以下の通りとなっています。
分類 | 定年退職 | 会社都合退職 | 自己都合退職 | 早期優遇退職 |
---|---|---|---|---|
大学・大学院卒 (管理・事務・技術職) | 1,983万円 | 2,156万円 | 1,519万円 | 2,326万円 |
高校卒 (管理・事務・技術職) | 1,618万円 | 1,969万円 | 1,079万円 | 2,094万円 |
高校卒 (現業職) | 1,159万円 | 1,118万円 | 686万円 | 1,459万円 |
退職金がないのは普通か
先ほど述べた通り、退職給付制度は義務ではなく、各企業による任意設置となっています。
そのため企業が退職金を一切支給しなくても、それは違法ではありません。
ちなみに、厚生労働省の平成30年就労条件総合調査によると、退職給付制度がある企業の割合は企業規模別で以下の通りとなっています。
企業規模 | 退職給付制度がある企業の割合 |
---|---|
平成30年調査 計 | 80.5% |
1,000人以上 | 92.3% |
300~999人 | 91.8% |
100~299人 | 84.9% |
30~99人 | 77.6% |
表に示す通り、企業規模が小さくなるほど退職給付制度を設けない企業が多くなっています。
また全体で見ても、2割弱の企業には退職給付制度がありません。
ちなみに産業別で見ると電気やガスなどのインフラ事業、鉱業、金融業を手がける企業は、退職給付制度を設けている割合が高い一方で、サービス業はその割合が低く、特に宿泊業や飲食サービス業では約4割の企業に退職給付制度がありません。
退職金がない人が老後資金を準備する方法
先ほどデータで示した通り、日本企業の約2割は退職給付制度がありません。
退職金がもらえないのであれば、何かしらの手段で自ら老後の蓄えを用意する必要があるでしょう。
また退職給付制度がない企業に勤めている人に限らず、フリーランスや自営業者、専業主婦などはそもそも退職金をもらう当てがないので、同様に何らかの自衛手段が必要です。
ここでは、老後資金を準備できる制度やサービスを3つご紹介してきます。
- 個人年金保険に加入する
- iDeCoを利用する
- つみたてNISAで資産運用をする
個人年金保険に加入する
個人年金保険は、公的年金制度の不足分を補うことができる民間の生命保険の一種です。
保険料のうちから経費等を除いた資金を民間の保険会社が積立・運用して、60歳・65歳など契約時に定めた年齢に達したら、年金を受け取ることができます。
個人年金保険には、次のようなメリット・デメリットがあります。
メリット:
- 1ヶ月1万円程度から、口座引き落としにより自動で積み立てられる
- 中途解約をせずに保険料を払い込み続ければ、元本割れがない
- 金利によるリターンを得られる
- 毎年の保険料を所得からの控除に充てられる
デメリット:
- リスクが低い一方で、リターンも少ない
- 中途解約をすると、元本割れを起こして損をする
- 貯金と違って、払込期間中にお金を自由に使うことはできない
個人年金保険は、「貯蓄」と「資産運用」両方の性質を持った保険商品です。
主な運用先が国債となっているため、高い利回りは望めませんが、その分だけ運用リスクが非常に低くなっています。
そのため個人年金保険は、リスクを抑えることを優先しながら、老後の備えをつくりたい人に適した商品だと言えるでしょう。
なお個人年金保険については、以下の記事で別途くわしく解説していますので、ぜひご参照ください。
iDeCoを利用する
iDeCo(イデコ/個人型確定拠出年金)は、自分で掛け金の運用先を選んで、老後資金を形成できる私的年金制度です。
運用先の選択肢は大きく分けて定期預金・保険・投資信託があり、定められた金額の範囲内で、運用する商品の組み合わせや配分を自由に選ぶことが可能です。
積み立てた掛け金および運用益は、60歳から「年金」「一時金」「年金+一時金」のいずれかの形で受け取ることができます。
またiDeCoには、次のようなメリット・デメリットがあります。
メリット:
- 定期預金・保険・投資信託から、運用する商品を選ぶことができる
- 毎年の掛け金を所得控除に充てられる
- 運用益に対して課税されない
デメリット:
- 原則60歳までお金を引き出すことができない
- 運用の仕方次第で、元本割れリスクを伴う
- お金を受け取るときには原則、課税される(控除の適用もある)
なお、iDeCoについてより詳しく学びたい場合は、次の3つの記事をチェックしてみましょう。
つみたてNISAで資産運用をする
つみたてNISAは、少額から長期・積立・分散投資ができる非課税制度です。
年金制度ではありませんが、最長で20年間も非課税で運用できることから、こちらも老後に向けた資産形成に有効な手段の一つと言えます。
つみたてNISAの主なメリット・デメリットは、以下の通りです。
メリット:
- 最長で20年間、投資から得られる譲渡益や分配金に対して非課税になる
- 生活に負担のない金額からはじめられる
- 自動積立なので、運用に手間がかからない
デメリット:
- 投資対象の選択肢が限られている(長期・積立・分散投資に適した一部の投資信託・ETF)
- 非課税投資枠が年間40万円までに制限されている
- 元本割れのリスクを伴う
なお、つみたてNISAについては以下の記事でテーマごとに詳しく解説していますので、より深く知りたい場合はこれらを覗いてみてください。
以上、老後資金を準備する方法を3種類ご紹介しました。
ここで挙げたもの以外にも、単に貯蓄をしたり副業をしたり、もっとリスク・リターンの高い投資に挑戦してみたりと、老後資金をつくる方法は様々なものがあります。
また、例えば個人年金保険でリスクを抑えた積立をしつつ、つみたてNISAでリスク・リターンを上げるといったように、複数の方法を併用することももちろん可能です。
自身の生活スタイルや資金状況、性格なども考慮しながら、自分に合った資産形成の方法、またその組み合わせを探してみましょう。
まずはFPに相談してみよう
先ほど述べた通り、老後に向けた資産形成の方法は個人年金保険やiDeCoに限らず、様々な選択肢が考えられます。
ただ、それらについて一つひとつ下調べをして自分に合ったものを探すという作業は、決して少なくない労力を要します。
そこで最適な資産形成方法をひとりで探すことが困難であれば、保険相談サービスの「マネードクター」を通して、お金のプロであるファイナンシャルプランナー(FP)に相談してみましょう。
運営元 | 株式会社FPパートナー |
取扱保険会社 | 31社 |
相談手数料 | 無料 |
相談方法 | 店舗、訪問、オンライン |
公式サイト | マネードクター公式サイト |
関連記事 | マネードクターの評判/口コミ |
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これはマネードクター側の稼ぐ仕組みが、保険の契約成立時に得られる保険会社からの仲介手数料で成り立っているためです。
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退職金に関するよくある質問
最後に、退職金に関してよくある質問を3つご紹介します。
- 退職金を受け取った場合、税金はどのようになりますか?
- 退職金は何年勤めるともらえますか?
- 退職金を年金のように分割して受け取ることはできますか?
退職金を受け取った場合、税金はどのようになりますか?
退職金は税法上で「退職所得」に分類されて、所得税が課せられます。
退職所得は、得られた金額から以下の退職所得控除額を差し引いて、さらに控除後の金額に1/2を乗じて計算します。
- 勤続年数20年以下の場合:40万円×勤続年数
- 勤続年数20年超の場合:800万円+70万円×(勤続年数-20年)
上記の計算式が示すように退職所得は、長く勤め上げた人ほどより多くの所得控除を受けることができます。
退職金は何年勤めるともらえますか?
退職金をもらえるようになる勤続年数は、企業ごとに異なります。
なお、厚生労働省の平成30年就労条件総合調査によると、最低3年以上勤めると退職金がもらえるように定められている企業が最も多いようです。
最低勤続年数 | 退職金が出るようになる企業の割合 (会社都合退職) | 退職金が出るようになる企業の割合 (自己都合退職) |
---|---|---|
1年未満 | 8.5% | 3.2% |
1年以上2年未満 | 21.8% | 15.0% |
2年以上3年未満 | 8.7% | 9.7% |
3年以上4年未満 | 42.2% | 56.2% |
4年以上5年未満 | 1.1% | 1.6% |
5年以上 | 9.3% | 10.9% |
退職金を年金のように分割して受け取ることはできますか?
退職金の受取方法は、「一時金」「年金」「一時金と年金の併用」の3パターンがあり、企業ごとで選べる受取方法が異なります。
なお、厚生労働省の平成30年就労条件総合調査によると、7割以上の企業が受取方法の選択肢を一時金のみとしています。
退職金がない場合の対処法まとめ
今回は、退職金に関わる基礎的なデータや、退職金がない場合に老後に備える方法などをご紹介しました。
- 退職金は、会社などを退職する際に、雇用者から退職者へ支給される手当金のこと
- 企業に義務付けられているわけではなく、約2割の企業は退職金がない
- 退職金に代わって老後に備える方法として、個人年金保険やiDeCoといった私的年金がある
- 老後に向けた資産形成手段はいずれも長所・短所があり、自分に合ったものを選ぶことが重要
- どのように老後に向けた資産形成をすべきか迷ったときは、保険相談サービスの活用がおすすめ
退職給付制度はすべての企業にあるわけではなく、全体で見ると約2割の企業で退職金をもらうことができません。
また産業別に見ると、サービス業は退職金がない企業が多い傾向にあります。
退職金がない企業にお勤めの方だけでなく、そもそも退職金をもらう当てがないフリーランスや自営業者の方、他にも老後の資金に不安がある方は、将来お金に困らないように早めの対策を打っていきましょう。
なお、老後に向けた資産形成をどのようにすべきか独りでは判断できない場合は、お金のプロであるファイナンシャルプランナーの力を借りてみるのもよいでしょう。
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