仮想通貨FRAX(フラックス)とは?今後の見通しや安全性について徹底解説
安定した価格を実現するように設計されているステーブルコインですが、実はその価格安定のための仕組みは銘柄ごとで異なります。
その中で、今回取り上げるのは“部分担保型”を採用しているステーブルコイン「Frax」です。
この記事ではステーブルコインFraxについて、特徴や安全性、今後の見通しなどをご紹介していきます。
- Fraxは、担保とアルゴリズムによって価格の安定をはかっている部分担保型のステーブルコイン
- もともとUSDCを100%担保にしていたが、2024年5月現在の担保比率は89.50%となっている
- BNBチェーンやPolygonなど、マルチチェーン対応を進めている
- 無担保型よりも安全性は高いが、他銘柄の事例から見ても、ドルとの連動性を失わないとは言い切れない
- FRAX入手の元手となるメジャー通貨は、国内取引所のBITPOINTで調達可能
Fraxは2024年時点で、国内市場には上場していません。
そのため入手の際は、国内取引所と海外取引所(もしくはDEX)を併用することになります。
なお元手となるビットコインやイーサリアムは、人気の取引所であるBITPOINTで入手できます。
ぜひこの機会にBITPOINTのこともチェックしてみてください。
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仮想通貨Frax(フラックス)とは?
名称 | Frax |
ティッカーシンボル | FRAX |
発行元 | Frax Finance |
価格 | 1.0ドル(ドル連動のステーブルコイン) ¥155.18 |
時価総額(2024年5月時点) | ¥100,776,322,773 |
時価総額ランキング(2024年5月時点) | 216位 |
公式サイト | Frax Finance公式サイト |
Fraxは米ドルにペッグされたステーブルコインで、DeFiなどを手がけるFrax Financeが発行しています。
ステーブルコインでは価格を安定される仕組みにいくつかの種類がありますが、FRAXは部分的に担保資産に裏打ちされ、一方でアルゴリズムも活用している「部分担保型」のステーブルコインです。
ステーブルコインの中でも知名度と需要が比較的高く、仮想通貨追跡サイトのCoinGeckoによると2024年5月時点の時価総額は¥100,776,322,773で、時価総額ランキングでは216位につけています。
なおFraxは残念ながら、今のところ国内市場での取り扱いはありません。
仮想通貨Frax(フラックス)の特徴
さて、ステーブルコインのFraxには次のような特徴があります。
- 米ドルに連動したステーブルコインである
- 部分担保型のステーブルコインである
- 複数のブロックチェーンに対応している
米ドルに連動したステーブルコインである
ステーブルコインは銘柄ごとにそれぞれ、連動する対象が異なります。
例えば米ドル、日本円、ユーロなどの法定通貨に連動するものもあれば、金や原油などコモディティの価格に連動するように設計されているものもあります。
そういった豊富な銘柄がある中でFraxは、最もオーソドックスで汎用性の高い米ドルに連動したステーブルコインとなっています。
部分担保型のステーブルコインである
Fraxはドルとの連動性を保つためにアルゴリズムを用いており、Frax Financeが発行するガバナンストークン「Frax share(FXS)」とFraxの供給量を調整することで、1FRAX=1ドルを保てるようになっています。
また、アルゴリズムを用いるだけでなく、法定通貨担保型のUSDCを部分的に担保とすることで、安定性の向上を図っています。
担保とアルゴリズムの比率はFraxの市場価格に依存する仕組みで、FRAXが1ドル以上になると担保比率が減少、逆に1ドルを下回ると担保比率が上昇します。
最初はUSDCを100%担保にしていましたが、2024年5月時点で担保比率は89.50%にまで引き下げられています。
複数のブロックチェーンに対応している
Fraxはもともと、イーサリアムを基盤にして開発されたステーブルコインです。
しかし現在はマルチチェーン対応が進んでおり、2024年5月時点でBNBチェーンやPolygon、Solanaなどメジャーなものを含む12種類のブロックチェーンで取引されています。
またマルチチェーンに対応しているということは、イーサリアムのUniswapやBNBチェーンのApeSwapなど各ブロックチェーン上のDEXにおいて、ステーキングやイールドファーミングでFraxを預け入れて報酬を得ることも可能です。
仮想通貨Frax(フラックス)は安全?
ステーブルコインと言えば、2022年5月中旬にTerraUSD(UST)がドルとの連動を失ってシステムが崩壊したことが記憶に新しいでしょう。
またそれを受けて、Fraxを含む他のステーブルコインの安全性に疑念を抱いている方もおられるのではないでしょうか。
そこでまず知っておいて欲しいのは、崩壊を起こしたTerraUSDとFraxとでは価格を維持する仕組みが異なるということです。
TerraUSDは、担保を持たずにアルゴリズムによってドルとの連動を保つ「アルゴリズム型(無担保型)」のステーブルコインです。
一方でFraxは、担保とアルゴリズムを併用する「部分担保型」のステーブルコインとなっており、無担保型のものよりは安全性が高いと見られています。
ただ、Fraxがその一部をボラティリティの高い資産であるFXSに裏付けられていることから、それが部分的であっても常に脆弱な状態にあると指摘する専門家もいます。
現にFraxからのフォークによってつくられた、同じく部分担保型のステーブルコイン「IRON」では、IRONの価値を保つために用いられているトークンTITAN(FRAXでのFXSと同じ位置付け)の価格が暴落を起こしたことによって、2021年6月~8月にかけてドルとの連動を失いました。
またこの構図は、LUNAの暴落によってドルとの連動を失ったTerraUSD(UST)とも似通っています。
こういった実例があることからも、Fraxを含む部分担保型のステーブルコインは、無担保型のものよりは幾分ましかもしれまえせんが、完全に法定通貨を担保にしている銘柄と比べれば安全性で劣ると言わざるを得ないでしょう。
ただ部分担保型や無担保型には、例えばステーキングでの利回りが優れていることなど、別の長所もあります。
したがって実際にステーブルコインを取り扱う際は、各ステーブルコインの長所・短所をよく理解した上で、どれが自身の投資方針に合っているのか見極めることが肝要です。
仮想通貨Frax(フラックス)の価格動向
それではここで、Fraxの値動きを確認しておきましょう。
以下のチャートは、2022年に入ってからのFRAX/USDの値動きを表したものです。
ご覧の通り2022年~2024年のFraxは、維持したい価格である1FRAX=1ドルから、約-2.0%~+3.0%の範囲で価格のぶれが起きていることがわかります。
ただ先ほども述べた通り、ステーブルコインはそれぞれ異なったメリット・デメリットを有しています。
ドルとの連動性で劣るためにFraxが悪い銘柄だと単純に判断するのではなく、他の銘柄とメリット・デメリットを見比べながら、自分の目的に合った銘柄か判断することが重要です。
仮想通貨Frax(フラックス)の今後の見通し
ステーブルコインの中で比較的高い需要を持つFraxですが、その今後については以下のような要素が影響を与えるものと見られています。
- ステーブルコイン全体の市場規模が拡大し続けている
- 担保資産の多様化を検討している
- ステーブルコインへの規制強化の動きが強まっている
ステーブルコイン全体の市場規模が拡大し続けている
今やステーブルコインは、DeFiや海外取引所での取引において欠かせない存在となっています。
実際に時価総額のランキングを見ても、最もメジャーなステーブルコインであるテザー(USDT)はビットコインとイーサリアムに次ぐ2位につけており、USDコイン(USDC)もトップ10内に位置しています。
またステーブルコイン全体の市場規模が拡大することは、当然ながらFraxの需要にも前向きな影響を与えていくことでしょう。
担保資産の多様化を検討している
Fraxは現在ステーブルコインのUSDCを担保にしていますが、発行元であるFrax Financeは、USDC以外にイーサリアムなどの主要なブロックチェーン(レイヤー1のブロックチェーン)の仮想通貨も担保に導入することを検討しています。
この動きはFraxのマルチチェーン戦略の拡大を見据えており、各ブロックチェーンでFraxの取引シェアを拡大したいという狙いがあります。
ただ価格の安定性の観点で言えば、わざわざボラティリティの高い仮想通貨を担保にするのはリスクを上げることにつながりかねないので、それが今後Fraxの価格維持にどのような影響を及ぼすことになるのか要注目です。
ステーブルコインへの規制強化の動きが強まっている
TerraUSDとLUNAの一連の騒動では、総額600億ドル(約7.6兆円)が瞬く間に市場から失われました。
その事態を受けて2022年5月10日にアメリカのイエレン財務長官は、ステーブルコインには金融安定性へのリスクが存在するため、適切な枠組みが必要だと言及しました。
またアメリカだけでなく、世界各国でステーブルコインへの規制を強化する方向に動いており、今後Fraxもその影響を受ける可能性が十分にあります。
仮想通貨Frax(フラックス)の入手方法
最後に、ステーブルコインFraxの入手方法をご紹介します。
冒頭に述べた通り、残念ながらFraxは国内市場での取り扱いがありません。
そのため購入の際は、以下のように国内取引所と海外取引所(またはDEX)を併用する必要があります。
- 国内取引所で、ビットコインやイーサリアムなどのメジャーな通貨を用意する
- 海外取引所やDEXにおいて、メジャー通貨を元手にしてFraxを購入する
- 海外取引所:ポロニエックス
- DEX:Uniswap、Sushiswap、Curve Finance
なおポロニエックスを利用する場合は、直接ビットコインやイーサリアムをFraxに換えることはできません。
そのため一旦それらのメジャー通貨をステーブルコインのテザーに換えて、テザーでFraxを購入する必要があります。
また元手となるビットコインやイーサリアムは、国内取引所の「BITPOINT」で取引できます。
まだ口座をお持ちでない方はぜひこの機会にチェックしてみてください。
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仮想通貨Frax(フラックス)の将来性まとめ
今回は、ステーブルコインの一つであるFraxをご紹介しました。
- Fraxは、担保とアルゴリズムによって価格の安定をはかっている部分担保型のステーブルコイン
- もともとUSDCを100%担保にしていたが、担保比率は89.50%となっている
- BNBチェーンやPolygonなど、マルチチェーン対応を進めている
- 無担保型よりも安全性は高いが、他銘柄の事例から見ても、ドルとの連動性を失わないとは言い切れない
- FRAX購入の元手となるメジャー通貨は、国内取引所のBITPOINTで調達可能
2022年にステーブルコインの一つであるTerraUSDの崩壊が起きたことで、多くの方がステーブルコインの安全性に関心を持っているかと思います。
そこでFraxに目を向けると、安全性という点のみにフォーカスすれば、法定通貨担保型のステーブルコインに劣っていると言わざるを得ないでしょう。
ただFraxを含め、例えばステーキングの利回りなど安全性以外で、他の銘柄より秀でているステーブルコインも数多くあります。
Fraxに興味がある方はそういった安全性以外の要素も複合的に勘案して、自身がFraxを取引やステーキングなどに活用すべきか考えるようにしましょう。
なおFraxを購入する際は、まず国内取引所のBITPOINTなどでメジャー通貨を用意して、それを海外取引所もしくはDEXでFraxに換えることになります。
まだ口座をお持ちでない方は、ぜひこの機会に人気の取引所であるBITPOINTの公式サイトにもアクセスしてみてください。
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