Zcash(ジーキャッシュ)とは?特徴と今後の見通し・将来性を解説
Zcash(ジーキャッシュ)は、「匿名性が高い」という性能を持った仮想通貨です。
今回はそのZcashについて、特徴や今後の見通しなどをわかりやすく解説していきます。
- Zcashは匿名性が高いという性能を持った仮想通貨
- 匿名性が高い仮想通貨は犯罪利用の懸念から、規制強化や取扱い廃止が相次いでいる
- Zcashは規制をクリアし、再び各国の取引所で取り扱われることを目指している
- Zcashは2023年現在、日本の取引所での取扱いがない
- アルトコインの取引をするなら、日本の法律での安全性が担保されたコインチェックなどでの取引が最適
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Zcash(ジーキャッシュ)とは?
通貨名 | Zcash(ジーキャッシュ) |
ティッカーシンボル・単位 | ZEC |
現在の価格(2023年10月時点) | ¥3,775.68 |
時価総額(2023年10月時点) | ¥61,669,411,858 |
時価総額ランキング(2023年10月時点) | 74位 |
公式サイト | Zcash公式サイト |
Zcash(ジーキャッシュ)はモネロなどと並び、匿名性が高いという性能を持った仮想通貨のひとつです。
その性能への評価から一定の需要があり、2023年8月現在の時価総額は約¥69,807,020,115、時価総額ランキングは75位につけています。
ただ匿名性の高い仮想通貨はいずれも、その性能を犯罪に悪用される可能性があるという懸念から各国で規制が進み、仮想通貨取引所での取扱い廃止が相次いでいます。
日本においてもコインチェックでZcashの取扱いがありましたが、2018年に犯罪利用の懸念から取扱いが廃止されています。
Zcash(ジーキャッシュ)の特徴
Zcashの主な特徴は次の2つです。
- 匿名性が高い
- 送金手数料が割安
匿名性が高い
Zcashの最も注目すべき特徴は、「匿名性が高い」という性能を持つことです。
匿名性が高く第三者から取引の内容が分からないので、
- 資産状況や取引内容など、プライバシーに関わる情報の保護
- 不正アクセスの防止
こういったことが可能です。
Zcashの匿名性の高さは、「ゼロ知識証明」という暗号技術の概念から成り立っています。
ゼロ知識証明とは、「取引の詳細を第三者が知らなかったとしても、その取引に不正がないことは証明できる」という暗号技術の概念です。
またZcashのゼロ知識証明は、「リング署名」「ペダーセン・コミットメント」という技術を組み合わせてつくらています。
「リング署名」とは決済をおこなう際に単独ではなく複数人で電子署名をおこない、その中に取引当事者を紛れ込ませることで個人の特定を防ぐ技術、「ペダーセン・コミットメント」とは取引の提供額・受取額を隠す技術のことです。
ゼロ知識証明を簡単に言うと、リング署名によって取引当事者、ペダーセンコミットメントで取引額を隠してしまっても、「各取引の合計額に注目して取引前後で合計額が変わらないなら、取引の中身を知らなくても不正がないことを証明できる」というものです。
Zcashに限らず「匿名性が高い」という性能を持つ仮想通貨は、人気・需要のあるものが多くあります。
しかし一方で、その性能を悪用して
- テロリストの資金供給経路として利用される
- 闇市場サイトの決済手段として利用される
といった犯罪利用への懸念から、世界各国での規制が厳しくなってきています。
送金手数料が割安
例えばビットコインの送金手数料は、0.001BTC(2023年6月時点で約27ドル)です。
一方でZcashの送金手数料は、0.001ZECです。
一見同じように見えますがドル換算すると約0.17ドルなので、比較するとかなり割安な手数料で送金することができます。
Zcash(ジーキャッシュ)の価格推移・歴史
Zcashのこれまでの価格推移を見ていくにあたり、重要なポイントは次の3つです。
- 2016年10月 初上場
- 2017年5月~ JPモルガンと提携・仮想通貨バブル
- 2018年1月~ 仮想通貨バブル崩壊で急落
2016年10月 初上場
Zcashは初上場時に注目を集めて一時は1ZECあたり3,000ドルを超えていたのですが、すぐに急落。
2016年12月の終値は約48ドルと、初上場からわずか2か月足らずで60分の1程度まで下落、その後2017年5月までの約半年間はめぼしい動きがありませんでした。
2017年5月~ JPモルガンと提携・仮想通貨バブル
2017年5月にアメリカの大手銀行であるJPモルガンが、Zcashの開発元であるZEC社と業務提携することを発表しました。
提携の目的は、JPモルガンが開発を手掛ける「クオラム」というブロックチェーンプラットフォームに、Zcashの匿名性を守る技術を導入することです。
この発表により、Zcashは再び注目を集めて高騰。
また、タイミングが「仮想通貨バブル」と重なったこともあり、2018年1月1週目には750ドルまで回復しました。
2018年1月~ 仮想通貨バブル崩壊で急落
2018年1月1週目には750ドルまで回復していたZcashですが、中国と韓国が仮想通貨の取り締まりを強化し始めたことから仮想通貨バブルが崩壊、急落しました。
2018年はバブル崩壊後にひたすら下落し続け、年末には60ドルを割るところまで値を落としました。
2021年仮想通貨市場の過熱により急騰
2021年は、仮想通貨市場全体での高騰が目立ちました。
Zcashも例外ではなく、2022年4月には320ドルもの高値を付けています。
2021年11月はビットコインが高値更新をしましたが、Zcashも290ドルまで大きく上昇を見せました。
しかし、高騰は長く続かず、2022年~2023年現在は米金利引き上げやロシア・ウクライナ情勢の悪化、ステーブルコインUSTのディペッグ騒動などを受けてて下降トレンドを形成中です。
Zcash(ジーキャッシュ)の現在の評価
上の画像は、Zcashの2020年4月から2023年10月時点までのチャートです。
2021年1月の初旬は60ドルほどの価格だったものの、その後2月から5月にかけて大きく価格が上昇しており、一時期320ドルを超えている時期もありました。
その後価格は下落し、2023年10月時点では25ドルほどの価格になっています。
- 規制強化によって逆に注目を集めた
- 仮想通貨全体の投資熱の増大
- 規制強化によって逆に注目を集めた
Zcashを含む匿名性の高い仮想通貨は、犯罪に悪用される懸念から規制が厳しくなっています。
また、ファイブアイズ(アメリカ・イギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドによる機密情報共有の枠組み)・インド・日本は、仮想通貨のアプリに法執行機関を通じてアクセスできるようにすることを求める共同声明に署名しました。
要するに匿名性の高い仮想通貨を悪用されないよう、行政による監視体制を強化しようとしているのです。
より厳しく取り締まろうとしているので需要は落ちそうなものですが、その取り組みによって逆に注目を集めることになりました。
- 仮想通貨全体の投資熱の増大
2020年下旬から、ビットコインをはじめとした主要な仮想通貨が軒並み高騰しています。
その動きの中で、Zcashにおいても注目が集まったものと見られています。
なお、なぜ主要な仮想通貨が高騰しているのかその詳しい要因については、ビットコインの見通しの記事をご覧ください。
Zcashも同時期に、仮想通貨市場全体と同じような価格推移をしていますが、他の通貨ほど価格上昇幅は高くありませんでした。
さまざまな要因が考えられますが、やはり匿名性が高いということで、未だに世界各国の取引所で規制されがちで、購入されにくいという側面が影響していると考えられます。
また、2022年はUSTディペッグ騒動やFTXの破綻問題なども影響し、仮想通貨全体での下落に連動しています。
Zcash(ジーキャッシュ)の今後の見通し
くり返しになりますがZcashをはじめとした匿名性の高い仮想通貨は現在、犯罪利用の懸念があることから、アメリカやヨーロッパ諸国含め世界中で規制が強化される流れにあります。
そのため、ジーキャッシュの今後を占う重要なポイントは、「犯罪利用の懸念を払しょくできるかどうか」です。
犯罪利用の懸念を払しょくするためには、仮想通貨取引所におけるAML/CFTの規制をクリアする必要がありますが、Zcashを開発しているZEC社のCEOジーコ・ウィルコックス氏は、Zcashにはそれが可能であると述べています。
AMLはanti-money laundering、CFTはcombating the financing of terrorismの略で、「マネーロンダリング防止」と「テロ資金供与対策」のための国際基準のことです。
Zcashには「閲覧鍵」によって匿名性をコントロールする仕組みがあります。
仮想通貨取引所が閲覧鍵を用いると、その取引所から出金されるZcashについては取引内容を確認することができ、取引の透明性を確保することができます。
どこから入ってくるかは完全に把握できませんが、取引所から外に出ていくものについては完全に把握できるのです。
そのため不正流出が発生したとしても、その流出先を取引所を通して調べることができます。
実際にZcashでは、規制が強まって各国の取引所で取扱い廃止を受ける一方で、2020年9月にアメリカの取引所Geminiで、AML/CFT規制をクリアした上での取扱いが開始されています。
このように、犯罪抑止のための規制強化は今後も続く中でZcashが需要を拡大していくためには、
- 規制をクリアした形で、特徴である匿名性の高さを活かせるか
- 規制をクリアできることを取引所や行政機関にアピールし、理解を得られるか
といったことが重要だと見られています。
Zcash(ジーキャッシュ)は取引すべき?買い時は?
Zcashは、2023年6月の現時点では以下のような理由で、Zcash取引は控えるべきという声が多いです。
その理由は次の2つです。
- 国内取引所での取り扱いがないため
- 海外取引所では、匿名性の高さが安全上のデメリットになり得るため
Zcashは現在、国内取引所での取扱いがありません。
以前はコインチェックでのみ取扱いがありましたが2018年に、
- 今後さらなるAML/CFTの管理態勢の整備・強化が必要となる
- 犯罪利用の懸念のある通貨を取扱うことは適切ではない
という理由から、取扱いが廃止されています。
もちろん、海外取引所で取引をすることもできます。
しかし海外取引所では、匿名性の高さがデメリットになりかねません。
海外取引所は、日本の法の所管外です。
そのため日本人ユーザーの身にトラブルが起きた場合、
- 匿名性の高さから、取引内容が日本の行政機関側から伺い知れない
- 海外取引所は閲覧鍵を持っているが、日本の行政機関が強制力を持ってその使用をはたらきかけることができない
という問題が起こり得ます。
Zcashは匿名性の高い通貨への規制が厳しくなる中、Zcashであれば規制をクリアできると各国の規制当局や取引所にはたらきかけているところです。
実際に海外では、規制をクリアした上で取扱いを始めた取引所も出てきていて、日本で取扱いが再開されることもあるかもしれません。
もしZcashを購入するのであれば、規制をクリアした上で国内取引所での取扱いが再開されてから、つまりは安全性が担保されてから取引を検討すると良いでしょう。
アルトコイン取引はコインチェックが最適
名称 | CoinCheck(コインチェック) |
公式サイト | CoinCheck(コインチェック)公式サイト |
取扱通貨数 | 27通貨 |
最低取引額 | 500円 |
提供サービス | 仮想通貨販売所 仮想通貨取引所 CoinCheckつみたて 貸仮想通貨サービス |
関連記事 | コインチェックの評判・口コミ |
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Zcashのようなアルトコイン取引を検討しているなら、国内取引所のコインチェックをチェックしてみてください。
コインチェックのメリットは次の3つです。
- 日本の法で守られた取引所なので安心
そもそも2018年にコインチェックがZcashの取扱いを廃止したのは、金融庁から業務改善命令を受けたことがきっかけでした。
コインチェックの”匿名性の高い通貨のリスク面に対する考え方がまず甘かった”との見方もできるかもしれませんが、
- 金融庁が国内取引所に対して、適切に管理・指導をおこなっている
- コインチェックは金融庁の指導を受けて、適切に業務改善をおこなった実績がある
これらのことから現在のコインチェックは、信頼してお金を任せることができます。
- アルトコインの取扱い数が豊富
コインチェックでの仮想通貨の取扱い数は全22種類と非常に豊富です。
当然いずれもコインチェックのリスク検証を受けた上で選ばれているアルトコインなので、安心して購入できます。
- スマホアプリが使いやすい
コインチェックはスマホアプリが使いやすいと評判です。
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またコインチェックに登録していないと実際の売買はできませんが、チャート画面は登録しなくても見て操作できるので、興味のある方はぜひ一度コインチェック公式サイトをチェックしてみてください。
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まとめ
今回はアルトコインのひとつであるZcashについて解説しました。
- Zcashは匿名性が高いという性能を持った仮想通貨
- Zcashは匿名性の高さから犯罪への悪用を懸念されて、規制強化や取引所での取扱い廃止が相次いでいる
- Zcashは規制をクリアし、再び各国の取引所で取り扱われることを目指している
- Zcashは2023年現在、日本の取引所での取扱いがない
- アルトコイン取引をするなら、日本の法律での安全性が担保されたコインチェックなどでの取引が最適
Zcashは、匿名性が高いという性能を持つ仮想通貨のひとつです。
匿名性の高い仮想通貨は規制される流れにありますが、その中でもZcashは他に先んじて規制をクリアしよういう動きを見せています。
実際にアメリカでは、規制をクリアした上で取扱いを開始した取引所も出てきています。
現時点では国内取引所での扱いはありませんが、いつか日本の取引所で再び取り扱われる日が来るかもしれません。
他のアルトコインなら、取り扱い通貨が20種類あり使いやすいコインチェックが最適です。。
定番の国内取引所ですので、是非チェックしてみてください。
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