【2024年最新】中国株の今後の予想・見通しと将来性をわかりやすく徹底解説!
2020年上半期は、新型コロナウイルスの影響により世界全体の経済が落ち込みました。
そんな中、いち早くウィルスを収束させ経済の回復に成功した国といえば、中国です。
2020年下半期には、中国の経済はコロナショック前よりも活発になり、IT産業を中心に盛り上がりを見せました。
2021年に入ってもその勢いは衰えず上昇基調でしたが、2022年以降は停滞が続いています。
今回の記事では、そんな中国株の今後の見通しに関して考察していきます。
- 長期的に見ると、中国株は成長を続けている
- 暴落に強い中国市場は、コロナショックを乗り越え経済成長を続けている
- 「111」「Baidu」「ニーオ」など、アフターコロナ時代のニーズを捉えた様々な銘柄がある
- 短期的には政治・経済にかかわる問題が表面化したものの、中長期的な成長の期待値が高い
- 低リスクで長期的に投資したい人は、上海総合指数に連動するETFもおすすめ
- SBI証券なら、中国株の取り扱いが豊富
- 為替手数料の安さやIPO情報配信など、SBI証券ならではのメリットあり
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中国株のこれまでの価格推移
まずは中国株のこれまでの価格推移を見てみましょう。
日本においては、「日経平均株価(日経225)」や「東証株価指数(TOPIX)」が日本の株価の動きを知るための重要な指数です。
中国株においても、過去の価格推移を知るために株価指数を見てみましょう。(その他の指数との比較は後述します)
ここでは中国の代表的な株価指数のひとつである「上海総合指数」の動きを分析してみます。
上海総合指数とは…
中国株式市場の代表的な株価指数のひとつ。
上海証券取引所に上場している銘柄(A株およびB株)で構成される、時価総額加重平均指数。
※A株…中国本土の投資家・一部の海外機関投資家のみ取引が可能。人民元建て。
※B株…中国本土の投資家・一部の海外機関投資家に限らず、誰でも取引できる。米ドル建て。
上海総合指数から、過去の中国株の動きを大まかに把握してみましょう。
2010年~現在のチャート
2010年〜現在までの上海総合指数の推移を見てみましょう。
大まかに、下記のような推移をしています。
- 2007年10月、世界同時株安と株式分置改革の影響で史上最大の暴落
- 2010年〜2014年までは緩やかな下落トレンド
- 2014年後半、約2,000CNYから約5,200CNY(約2.5倍)まで急騰
- 2015年に急落(チャイナショック)、2016年には2800CNYを下回る
- その後上昇するものの、2019年にかけて再度下落
- 2019年以降は長期的な上昇トレンドに戻る
※人民元には、本土で取引されるCNYと、本土外でのCNHがあります。取引の自由度が高いため、対ドルでは両者の動きに若干の差がありますが、対円ではほとんど差はありません。本記事ではCNYをベースに分析しています。
中でも、特に重要なトレンド転換点は「1. 2007年の大暴落」と「3. チャイナショック」です。
上海A株指数は2007年10月16日に過去最高値である6,396ポイントを付けるも、その後暴落し、翌年末にピーク時の3割程度の水準となった。その主な要因として、同時期の世界同時株安と中国で行われた株式分置改革の影響が考えられる。
中国では、2005年までの上場企業の株式は、IPOによって市場に流れた「流通株」と国や企業の持分として評価された「非流通株」の2種類が存在していました。
前者は市場取引によって価格が決まり、後者は1株あたりの純資産額で評価されるため、同じ銘柄でも2種類の評価方法が存在しており、こうした「一株二価」の状態を「株式分置」と呼ばれていたのです。
2006年12月になると中国国内において、発行済み株式数の6割強を占める非流通株の株主へ流通株と同価格で持ち株を売却する改革、いわゆる「株式分置改革」が行われました。
改革当初こそ同取り組みを評価する個人投資家に支えられて史上類を見ない株価高騰を見せたものの、その後は国有株が自由に売却できるようになり下振れリスクが懸念されたことで大暴落を記録しています。
上記の流れが2007年に起きた株式分置改革による中国株の大暴落です。
では、次に2015年に起きたチャイナショックをご紹介しましょう。
2015年6月12日に始まった、中国市場における株価の大暴落。バブル崩壊。8月には日本も含めて全世界同時株安となるが、10月頃には落ち着きを取り戻す。
世界に影響を及ぼすような中国の重大な出来事、たとえば中国市場を揺るがす出来事が起こり株価が大暴落することを、私たちはチャイナショックと呼んでいます。
2015年に起きたチャイナショックは、直近10年間の中国経済史上最大と言っても過言ではない出来事でした。
政治的な背景もあり2014年後半には多くの投資家たちが巨額の投資をし、株価は急上昇しました。
株価上昇率が経済成長率を上回るほどで、実体経済以上に株価が上昇していた状態でした。
このような、実体経済を反映していない株価は長くは続かず、6月12日、株価が一度下落したことをきっかけに投資家たちは保有していた株式を次々に売却し始めました。
一度売却が始まると株価のさらなる下落を招き、さらに売却が進み、そのまま下落が止まらなくなりました。
その後は不安定な相場が続きますが、2015年10月頃、ようやく落ち着きを取り戻しました。
しかしながら、2017年に米国でトランプ政権が発足し、米中の貿易摩擦が高まると、2018年は再び中国株は下落します。
2019年に入ると、米中の貿易協議の進展に合わせて、株価はある程度回復しています。
上海総合指数:2020年~2022年
次に、2020年以降における上海総合指数の動きを見てみましょう。
大まかに、以下のように動きました。
- 2020年1月〜3月上旬までは2,900CNY〜3,100CNYの間でレンジを形成
- 2020年3月中旬、コロナショックの影響により約3,000CNYから約2,700CNYほどに下落(下落率約10%)
- コロナショック後、順調に回復を続け、6月下旬にはコロナショック以前の株価まで上昇
- 上昇の勢いが増し、2020年7月には3,400CNYまで急騰
- 2020年7月〜11月まではあまり相場が動かない
- 2020年12月からは再び上昇トレンドに入る
- 2021年1~2月は、コロナに対する徹底した封じ込め策が功を奏し、昨年末の流れから順調に拡大
- 米国の中国に対する強硬姿勢は変わらず、2021年3月は孤立する中国の株価が3,450CNYに下落
- 2021年4~6月、中国国内景気の堅調期待が根強く3,600CNYにまで回復
2020年以降における上海総合指数について特筆すべきポイントは、「2. コロナショック時の下落率がわずか10%ほど」という点です。
2020年3月、コロナショックにより、世界の経済は打撃を受けました。
もちろん中国においても市場は混乱し、株価は急落しました。
しかし、他の主要国に比べると、中国の株価の下落幅はとても小さかったのです。
主要国における株価指数について、2020年3月におけるコロナショック前後の下落率を比較してみましょう。
※各営業日の終値で比較。
国名 | インデックス | コロナショック前 | コロナショック後 | 下落率 |
---|---|---|---|---|
中国 | 上海総合指数 SHCOMP | 3,071CNY (2020-3-5) | 2,660CNY (2020-3-23) | 13.4% |
日本 | 日経平均株価 NI225 | 23,479JPY (2020-2-20) | 16,887JPY (2020-3-23) | 28.1% |
アメリカ | ダウ平均株価 DJI | 28,992USD (2020-2-21) | 18,591USD (2020-3-23) | 35.9% |
ドイツ | DAX指数 DAX | 13,664EUR (2020-2-20) | 8,640EUR (2020-3-19) | 36.8% |
イギリス | UK 100 INDEX UKX | 7,156GBP (2020-2-24) | 4,993GBP (2020-3-23) | 30.2% |
インド | S&P BSE SENSEX指数 SENSEX | 40,363INR (2020-2-24) | 25,981INR (2020-3-23) | 35.6% |
下落率の算出方法 = (1−対象期間終了時点の株価÷対象期間開始時点の株価)×100
※計算例
下落前が100円、下落後が90円の場合
下落率 = (1−90÷100)×100=0.1×100 = 10(%)
∴下落率は10%
それぞれの国の下落率を比較してみると、どこの国も30%前後の下落率になっているのに対して、中国(上海総合指数)の下落率はわずか13.4%です。
中国も、他の主要国と同様にコロナショックの影響を受けたことは間違いありませんが、下落率を見ると中国経済の底堅さがわかります。
中国政府のコロナ対策には諸説あるものの、非常時におけるトップダウンでの迅速かつ徹底的な対応が、株価のサポート材料になったと言えるでしょう。
上海総合指数:2022年~現在まで
2022年以降の価格動向を見ると、下落傾向にあることが分かります。
下落要因は以下の通りです。
・2021年~2022年にゼロコロナ政策の維持が決まり大幅下落
・恒大集団のデフォルト認定の余波で経済悪化懸念が生まれる
・2023年工業企業利益の減速よる下落
・2023年後半~現在にかけて中国不動産開発大手『碧桂園』の破綻リスクが高まり下落
・2024年1月に香港の裁判所から、恒大集団の清算命令が下る
しかし、2022年以降は中国でゼロコロナ政策が維持されたことで、経済悪化懸念から株価が下落します。
また、デフォルト認定された恒大集団の問題に追い打ちをかけるように、工業企業利益の減速や経済悪化懸念が影響し、現在にかけて株価は大きく下落中です。
2023年後半には中国不動産開発大手『碧桂園』の破綻リスクが高まるなど、不動産業界が大きく足を引っ張る形で厳しい推移となっています。
中国株の現在の注目銘柄
中国株の現在の注目銘柄を業界別に紹介します。
- 医療業界
- インターネット・IT業界
- 自動車業界
- エネルギー業界
幅広い業界において伸びている中国ですので、ぜひ、投資先を選ぶ際の参考にしてみてください。
医療業界
銘柄名 | ティッカー | 市場 |
---|---|---|
111(1药网) ワンワンワン | YI | NASDAQ |
BeiGene(百済神州) ベイジーン | BGNE 06160 | NASDAQ 香港証券取引所メインボード |
Zai Lab(再鼎医药) ザイ・ラボ | ZLAB | NASDAQ |
新型コロナウィルスの影響を受け、一層注目されるようになった業界といえば、医療業界です。
オンライン・ショッピングサイト(www.111.com.cn)の運営会社である111(ワンワンワン)は、ヘルスケア製品や薬品などをオンラインで販売しています。
オンライン薬局「1 Drugstore」「1 Drug Mall」だけでなく、オンライン病院「1 Clinic」という、アフターコロナ時代のニーズを的確に捉えた事業形態を展開しました。
2018年9月12日、中国のインターネットヘルスケア企業としては初めて、米国証券取引所(NASDAQ)に上場を果たした注目企業です。
BeiGene(ベイジーン)は、がん免疫療法の開発などを展開するバイオ医薬品企業です。
2019年末には米バイオ医薬品の最大手Amgen(アムジェン)と、がん治療に関する提携を結ぶなどの動きがありました。
2021年1月後半には、ベイジーンのがん免疫療法薬Tislelizmab(ティスレリズマブ)がスイスの製薬企業ノバルティスに認められ、ノバルティスの療法と併用される方針が発表されました。
このように、現在ベイジーンは世界各国から注目を集めています。
同じくバイオ医薬品企業であるZai Lab(ザイ・ラボ)も注目銘柄のひとつです。
ザイ・ラボは、NASDAQに上場した2017年から2020年末までの間で、株価が約4倍に上昇した企業です。
中国内の競合他社よりも早く、外国の企業による医薬品などの製品を中国に輸入し、販売する権利を獲得することが強みです。
がんの治療薬Zejula(ゼジュラ)や、がん治療デバイスOptune(オプチューン)などが主力となり、順調に売上を伸ばしています。
今後も外国企業の製品を積極的に輸入し、利益を増大させていく可能性が高いと見られます。
インターネット・IT業界
銘柄名 | ティッカー | 市場 |
---|---|---|
Baidu(百度) バイドゥ | BIDU | NASDAQ |
Momo Technology(陌陌科技) モモ・テクノロジー | MOMO | NASDAQ |
LAIX Inc ライクス | LAIX | NYSE |
China Tower Corp(中国鉄塔) チャイナ・タワー | 00788 | 香港証券取引所メインボード |
インターネット・ITインフラを支える中国企業にも注目です。
まずは「中国版Google」とも言われるBaidu(バイドゥ)です。
中国最大の検索エンジンを展開しており、Googleが利用できない中国本土では最大のシェアを占めています。
Baiduの日本法人Baidu Japanは、日本語キーボードアプリSimeji(シメジ)を提供しており、日本人にも馴染みのある会社です。
モモ・テクノロジーは、中国国外にて事業を展開するSNSプラットフォームの開発会社です。
マッチングアプリが主力製品でしたが、2020年夏にはバーチャルメイクアプリ(自撮り画像などをもとに、AIが自動で適切なメイクを施した画像を作成するアプリ)をリリースするなどの動きがありました。
オンラインで人と会うことが増える時代のニーズに、先駆けて応えたアプリになっています。
ライクスは、AIを用いた先進的なサービスを展開する企業です。
AI搭載のオンライン英語学習アプリLiulishuoを利用することで、ユーザー一人ひとりに適したプログラムにて英語学習ができます。
無料でも利用できますが、追加コンテンツを有料で購入するユーザーも年々増えています。
2017年においては約81万だった有料ユーザー数は、2018年には約250万人、2019年には約300万人と急増しました。
チャイナ・タワーは、中国移動(チャイナモバイル)や中国聯通(チャイナユニコム)が共同出資で設立した中国最大の基地局運営会社です。
同社は中国内の基地局を実質的に独占しており、今後拡大が見込める5Gの基地局にも大きなかかわりを持ちます。
競合他社が追随できない仕組みを持つことから業績は成長が続いています。
5Gの通信網が世界的に拡大された後、人気が急騰する可能性がありますが、いまは注目度が低い銘柄なので狙い目だと言えるでしょう。
自動車業界
銘柄名 | ティッカー | 市場 |
---|---|---|
Dongfeng Motor(東風汽車) ドンフェンモーター | 00489 | 香港証券取引所メインボード |
NIO Inc(蔚来汽車) ニーオ | NIO | NYSE |
BYD Company Limited(比亜迪) ビーワイディー | 01211 | 香港証券取引所メインボード |
中国の自動車産業についても紹介します。
まずは、中国の大手自動車メーカー、ドンフェンモーターです。
車の販売はもちろん、エンジン、自動車部品の生産も手掛けています。
自社ブランドのドンフェンモーターのほか、日産やホンダといった日本の自動車メーカーとの合併事業も行っています。
さらに日本だけでなく、PSAやボルボとの事業も進めるグローバルな企業です。
※PSA…プジョー、 シトロエン、DSオートモビルズなどを展開するフランスの自動車メーカー
※ボルボ…VOLVOブランドを展開するスウェーデンの自動車メーカー
電気自動車や、部品のバッテリー充電サービス等を提供しているニーオも見逃せません。
ニーオはその事業形態から、「中国版テスラ」とも言われている注目の銘柄です。
中国政府は、2035年を目処に「新車販売のすべてを環境対応車にする」という方針を掲げています。
そのためのプロセスとして、2025年を目処に、新車販売の20%をEV(電気自動車)にするという目標があります。
現在は10%にも満たない状態と言われていますので、EVの普及が加速が予想される今後において、ニーオには注目しておくべきでしょう。
電気自動車といえば、BYDもチェックした方が良さそうです。
BYDはもともとIT部品のメーカーで、リチウムイオン電池や携帯電話部品の製造をする会社です。
その技術を活かして自動車業界に参入し、量産型プラグインハイブリッドカー(バッテリー充電式のハイブリッド車)「BYD F3DM」を世界で初めて発売しました。
ウォーレン・バフェット氏が出資したことや、コロナ禍におけるマスクの発売をしたことなどが話題になりました。
エネルギー業界
銘柄名 | ティッカー | 市場 |
---|---|---|
China Longyuan Power(龍源電力) チャイナ・ロンユエン・パワー | 00916 | 香港証券取引所メインボード |
China Everbright Environment Group(中国光大環境) チャイナ・エバーブライト・エンバイロメント・グループ | 00257 | 香港証券取引所メインボード |
中国のエネルギー産業についてもご紹介します。
チャイナ・ロンユエン・パワーは、風力発電を主な事業とする中国企業です。
現在電力不足で石炭の需要が高まっている中国ですが、世界的な脱炭素化は避けられないでしょう。
世界で脱炭素化の流れが加速すると共に、クリーンエネルギーの中国企業に注目が集まっても決して不思議ではありません。
また、中国では2060年までにエネルギー消費に占める化石燃料の割合を20%以下に削減することを公表しており、国がかかげるクリーンエネルギーの推進と相性が良いのも株価に好影響を与える可能性があります。
チャイナ・エバーブライト・エンバイロメント・グループは、主にエネルギー及びインフラ関連ビジネスを行う投資持株会社です。
環境エネルギープロジェクトの建設や運用事業のほか、グリーンテク・プロジェクトの建設事業などを展開していますが、主な事業はごみ処理発電(WTE)や汚水処理などです。
ここまで複数の銘柄をご紹介しましたが、アフターコロナ時代の現在は、「ヘルスケア」「オンライン」「テクノロジー」「環境」などが投資先を選ぶ上で重要なキーワードになりそうです。
上記で取り上げた銘柄に投資するなら、取り扱う中国株の種類が多い「SBI証券」を活用しましょう。
香港証券取引所メインボードはもちろん、、成長企業向け市場のGEMに上場する銘柄まで幅広く取り扱っています。
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中国株の現在のインデックス(指数)
中国株の現在のインデックス(指数)を見てみましょう。
中国株における主なインデックスには、「上海総合指数」の他に、「深セン(しんせん)総合指数」や「ハンセン指数」があります。
インデックス | 詳細 |
---|---|
上海総合指数 | 上海証券取引所に上場している銘柄(A株およびB株)で構成される、時価総額加重平均指数。 A株は人民元、B株は米ドルで取引される。 なお、A株のみで構成される上海A株指数、B株のみで構成される上海B株指数もある。 |
深セン総合指数 | 深セン証券取引所に上場している銘柄(A株およびB株)で構成される、時価総額加重平均指数。 A株は人民元、B株は香港ドルで取引される。 |
ハンセン指数 | 香港証券取引所に上場している銘柄のうち、H株と呼ばれる中国本土に登記している中国企業と、レッドチップと呼ばれる中国本土以外(香港、ケイマン、バミューダ)に登記している中国企業などにより構成される。時価総額加重平均指数。 香港ドルで取引される。香港ハンセン指数とも呼ばれる。 |
中国には、「上海証券取引所」「深セン証券取引所」「香港証券取引所」の3つの証券取引所があります。
「上海総合指数」「深セン総合指数」「ハンセン指数」は、それぞれの証券取引所に上場している銘柄で構成されるインデックスです。
- 上海総合指数
- 深セン総合指数
- ハンセン指数
それぞれ、2020年以降の期間における値動きを表しています。
それぞれの指数は、短期的に見れば異なる値動きをしていますが、長期的に見れば、以下の点において同様の動きをしています。
・2020年3月のコロナショック時、大幅に下落
・コロナショック後、2020年7月に向かって順調に回復
・2020年7月から年末にかけては、大きな値動きが無い
・2021年を迎えてから株価が堅調に推移
・2022年以降から長期的な下降トレンドを形成
特に、中国本土の証券取引所に上場している銘柄で構成されている「上海総合指数」と「深セン総合指数」については、非常に似た値動きをしています。
ただし、ハンセン指数に限っては2021年6月あたりから下落トレンドに差しかかりました。
ハンセン指数だけ大幅に相場が下落したのは、香港証券取引所に上場する中国恒大集団の経営危機など、ハンセン指数に影響しやすい上場企業の業績不振が目立ったためです。
基本的に同じような価格推移を見せる中国の主要インデックスですが、上記のように特定の原因でいずれかのインデックスに悪影響を与える可能性もあるので注意してください。
なお、Bloombergが公表するデータによれば、各インデックスの1年リターンは下記のようになっています。
インデックス | 1年トータルリターン | 1ヶ月トータルリターン |
---|---|---|
上海総合指数 | ⁻12.37% | ⁻0.95% |
深セン総合指数 | ⁻27.67% | ⁻9.67% |
ハンセン指数 | -26.60% | -2.50% |
現在は中国株全体の不調で全てのインデックスが下落傾向ですが、リターンを比べてみると、各インデックスに異なる特徴があることが分かります。
3つの中でも上海総合指数は最も安定した値動きを見せる傾向です。
上海総合指数に連動するETFなら、比較的ローリスクで投資を始めることができます。
中国株への投資を行うなら「SBI証券」が最適です。
SBI証券なら、現地取次手数料・現地諸費用も全て含め約定代金の0.26%という業界最安値クラスの運用コストで投資を行えます。
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中国株の今後の予想・見通し
中国株の今後の予想や見通しについて考察していきます。
2021年以降の中国株は、以下のような背景で株価が大きく下落過程にあります。
・中国恒大集団の債務問題による破綻危機
・中国不動産開発大手碧桂園の破綻リスクが高まる
・ゼロコロナ政策による経済悪化
・積極的な金融・財政政策に中国政府が消極的な姿勢を示す
不動産業界の問題や、経済悪化などの複合的な要因が現在の株価下落を招いています。
2024年以降は、上記の要因をいかに払拭できるかが重要になってくるでしょう。
運用会社のアリアンツGIでは、2024年の中国株に対して以下のような見通しを立てています。
中国が成長をめぐる課題を抱えていることは疑いようがありません。新型コロナ時代に所得と雇用が失われ、政府が財政支援を行わなかった結果、個人消費は低迷しています。これは、米国などとは対照的です。政策当局が国の債務負担をさらに増やすことに消極的だったため、2023年の大半にわたり、財政政策は緊縮的でした。何よりも、不動産セクターに対する締め付けが引き続き経済活動に重くのしかかっています。
弱い経済の背後には、いくつかの本質的な構造的問題がある一方、弊社が見るに、景気循環的な要因も働いています。そうした要因はある程度、より支援的な政策によって緩和することが可能です。
今後数カ月に起こる出来事は、この点に関して次第に明確なシグナルをもたらすでしょう。中国のトップダウン型の計画サイクルに含まれているのが、市場が注目する年間GDP成長率目標の設定です。2023年の目標は、「5%前後」でした(ロイター、2023年3月6日)。歴史的に見て、中国の成長目標は通常、前年から0.5%以上変動することはありません。また、政策当局幹部の発言のトーンを踏まえると、2024年の目標は4.5~5%前後になるように思われます。
不動産セクターの低迷が長引き、消費者と企業の心理が非常に冷え込む中、今後1年の成長は、政策による埋め合わせがなければ急速に鈍化することはほぼ間違いありません。
~中略~
実際、2024年はこれまでの1年より大型の政策支援が必要となる可能性が非常に高くなっています。政府は、より多くの支援を行うしかないでしょう。
引用元:2024年中国株見通し―戦略的岐路
回復のカギは、政府の支援策に委ねられているとしています。
現在は、不動産セクターの問題が株価の下落に大きな影響を与えていますが、中国政府の消極的な姿勢も経済悪化や個人消費支出の鈍化に繋がった模様です。
政府による支援がなければ急速な鈍化に繋がるとしており、今後は企業業績と同様に中国政府の動向に注目していく必要があるでしょう。
中国株に投資するならSBI証券
中国株への投資を検討している人は、SBI証券をチェックしてみてください。
その理由は以下の通りです。
・中国株の取り扱いが豊富
・為替手数料が格安
・IPO情報サービス「IPOスピードキャッチ」が利用できる
それぞれについて、詳しく解説します。
中国株の取り扱いが豊富
SBI証券では、中国株を豊富に取り扱っています。
具体的には、以下の中国株の取引が可能です。
・香港証券取引所メインボード・GEM上場※の中国株式、中国ETF、中国REIT
・ADR銘柄
※グロース・エンタープライズ・マーケット(Growth Enterprise Market)の略で、新興企業向け市場
香港証券取引所に上場している銘柄だけでなく、ADR銘柄の取引をすることもできます。
米国預託証券(American Depositary Receipt=ADR)とは…
米国市場で取引される外国企業の証券。
通常は日本から購入ができない銘柄でも、ADRが米国市場に上場していれば米国市場を経由して購入が可能。
取引が可能な銘柄は、なんと2024年5月時点では約1,400銘柄もあります。
中国株式 | 1,330銘柄 |
中国ETF | 21銘柄 |
中国REIT | 1銘柄 |
中国ADR | 76銘柄 |
合計 | 1,428銘柄 |
中国株式には、中国を代表するメインボード上場銘柄、成長企業向け市場のGEM上場銘柄が含まれています。
幅広い銘柄を取り扱っているSBI証券なら、自由度の高い中国株取引が期待できます。
為替手数料が格安
SBI証券では、格安の為替手数料で取引ができます。
中国株を取引する場合には、円貨決済と外貨決済(香港ドル)に対応しています。
日本円で決済する円貨決済では取引のタイミングで為替手数料が発生しますが、香港ドルで決済する場合は取引時には為替手数料が発生しないという違いがあります。
それぞれの決済方法について、以下のメリットがあります。
・円貨決済…事前に両替をする手間が無い。
・外貨決済(香港ドル)…為替手数料を格安に抑えられる。
円貨決済は、事前に両替をしておく必要が無いため、スムーズに取引ができるという特徴があります。
しかし、楽に取引ができる分、相応の為替手数料がかかります。
大手ネット証券3社において、円貨決済の場合の為替手数料を比較してみましょう。
円貨決済 | SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 |
---|---|---|---|
片道1HKD(香港ドル)あたりの為替手数料 | 15銭 | 15銭 | 15銭 |
いずれのネット証券でも、対面式販売をしている証券会社よりも安く、わずか「15銭」です。
ですが、比較してみて分かる通り、円貨決済時の為替手数料という観点においては、この3社の中でSBI証券を選ぶメリットは特に無いようです。
実は、SBI証券の恩恵を最大に受けるには「外貨決済」を選択する必要があります。
SBI証券の提携銀行である「住信SBIネット銀行」には外貨預金のサービスがあります。
住信SBIネット銀行の外貨預金を利用して、円を香港ドルに両替しておくことで、為替手数料を格段に下げることができます。
それぞれの場合の1HKDあたりの為替手数料を比較してみましょう。
円貨決済時 | 外貨普通預金 | 外貨積立 |
---|---|---|
15銭 | 5銭 | 3銭 |
なんと、1HKDあたり最小3銭の為替手数料に抑えることができます。
為替手数料を最小限に抑えて投資できるため、SBI証券で中国株の投資を始めてみましょう。
IPO情報サービス「IPOスピードキャッチ」が利用できる
SBI証券なら、IPO情報サービス「IPOスピードキャッチ」が利用できます。
SBI証券は、主要ネット証券では初めてIPO情報サービスの提供を始めました。
「IPOスピードキャッチ」とは、IPOを予定している企業(米国企業、中国企業)について、いち早く情報を発信するサービスです。
発信される情報は「業種、募集・売出価格、現在のステータス、上場日等のデータ」です。
IPO銘柄が予定通りのスケジュールで上場すると、原則、上場した初日から取り扱い開始となります。
国内のIPO銘柄と同様、中国株におけるIPO銘柄も価格の上昇が期待されやすく、利益が出しやすい傾向にあります。
上場前は情報が少ないため、IPO投資において事前の情報収集が非常に重要です。
中国株におけるIPO投資では、国内IPO以上に情報が少なく、日本人投資家にとって情報収集が最大の課題でした。
SBI証券の「IPOスピードキャッチ」を利用すれば、中国のIPO株への投資も安心してできるようになります。
予想が当たれば大きな利益につながるIPO投資を、中国株で始めてみましょう。
SBI証券について詳しく知りたい方は、公式サイトまたはSBI証券の評判・口コミをご覧ください。
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現状の中国株に関するQ&A
現在の中国株について、よくある質問を紹介します。
中国株への投資を検討している人は、事前に疑問や不安を解決しておきましょう。
やっぱり中国よりもアメリカに投資をするべき?
「とりあえず海外に投資をしてみたい」と思った人が真っ先に考えるのは、世界一の経済大国アメリカでしょう。
やはり、中国よりもアメリカに投資をするべきなのでしょうか。
実は、現在は「アメリカよりも中国に投資をするべき」という風潮が世界的に強くなってきています。
2021年1月25日にBBC News Servicesにより発表された記事によると、「アメリカは、外国からの投資先のトップの座を中国に奪われる」とのことです。
記事発表の前日である1月24日、国連は「外国からアメリカへの投資」および「外国から中国への投資」の増減を発表しました。
2020年において、外国企業によるアメリカへの新規投資が半分近く減少した一方で、中国企業への直接投資は4%増加しました。
中国は外国からの投資先No.1の座を、経済大国アメリカから奪ったのです。
つまり、2020年において「外国に投資をしたい」と考えた人の多くは、投資先としてアメリカではなく中国を選んだということです。
コロナショックを経て、より将来性がある国は中国という考え方が浸透しました。
実際、Cebrが発表したデータによれば、2028年には中国経済はアメリカを追い抜くという予測が妥当なものと考えられます。
2020年末のBBC News Servicesの記事ではCebrのデータを用いて、アメリカの状況と比較して中国経済の強固さを強調しました。
年末になっても何百万人ものアメリカ人が失業手当を受け取れずにいることや、33万人以上が死亡し約1,850万人の感染が確認されたことから、アメリカの状況はとても楽観視できるものではありませんでした。
一方、コロナウィルスからいち早く立ち直り、さらに経済成長まで遂げた中国に、世界の投資家が注目し始めています。
「とりあえず海外に投資をしてみたい」と思った人が、まず中国を思い浮かべるという未来は遠くないかもしれません。
今後も下落する可能性がある?
現在、停滞気味の中国経済ですが、今後も下落する可能性はどのくらいあるのでしょうか。
中国市場の動向を知るうえで重要なインデックス「上海総合指数」の過去の動きから、下落時期を予想してみましょう。
テクニカル分析でよく用いられる移動平均線から考えてみます。
以下のチャートに表示されている2本の線(赤線・緑線)を見てみてください。
赤線と緑線が交差するタイミングに、「+」マークが表示されています。
「+」マークが表示されている点が、ゴールデンクロス/デッドクロスと呼ばれる点で、上昇または下降の目安になっています。
つまり、このクロスが、買い注文や売り注文を出す際の目安になるサインです。
このチャートによれば、2014年以降、下記の時期にクロスが生じています。
1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 6回目 | 7回目 | 8回目 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
クロス発生時期 | 2014年10月 | 2016年3月 | 2017年3月 | 2018年7月 | 2019年9月 | 2022年5月 | 2023年9月 | 2023年12月 |
1つ前のクロスとの間隔 | – | 17か月 | 12か月 | 16か月 | 14か月 | 2年8か月 | 16か月 | 3か月 |
5回目と6回目で大きく周期がズレましたが、直近ではクロス時期の間隔が狭まっています。
これは、EMAが交差しやすいレンジの形成を意味しており、長期的にはそこまで大きな下落幅ではないということです。
安値は切り上がっているので、まだ長期で見ると上昇方向への推移と言えるでしょう。
下落の可能性については無視できないにせよ、長期的に見ると現在は上昇トレンドにあるということは間違いありません。
トレンドの転換点が訪れる可能性を注意しながら、中国株への投資をしてみましょう。
中国株の見通しは?
2020年に世界で蔓延した新型コロナウィルスにより世界経済が低迷しましたが、中国は堅調な経済成長を続けています。
成長率の鈍化は見られますが、株価の推移をみる限り好調を維持していると言えるでしょう。
2022年にはゼロコロナ政策で経済後退が不安視されたころから、現在にかけて下落中です。
既にゼロコロナ政策は撤廃されており、反発するとの見通しも強かったですが、中国恒大集団の債務問題に加え、中国不動産開発大手の碧桂園の破綻危機など、不動産や不動産関連企業の停滞が足を引っ張る形で下降トレンドを形成しました。
2024年は業種別ではスマートフォンやパソコンの回復が期待されていますが、不動産関連株の続伸が今後重要になるでしょう。
中国株で信用取引はできる?
残念ながら中国株では信用取引に対応していません。
そのため、自分が所持している資金以上の金額で取引することはできないので注意してください。
もし外国株で信用取引をしたい場合は、米国株がおすすめです。
中国株や米国株はいずれも「SBI証券」で取り扱っているため、気になる方はチェックしておきましょう。
SBI証券の中国株は1,400種類以上、米国株は4,000種類以上の銘柄が揃っており、業界でも最高水準です。
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中国株の予想まとめ
中国株は、今後の成長に期待できる投資先のひとつです。
- 他国に比べると、中国経済はコロナショックの影響が小さかった
- コロナショックからの回復も、世界の中ではトップクラスに早かった
- 主要国の中では唯一、2020年に経済成長を遂げることができた
- 2024年は不安要素が多いものの、2025年以降の長期では成長の期待が高い
- 株価の下落に注意しながら、現在の上昇トレンドに乗って投資をしてみよう
- 中国株に投資するなら、幅広い取引ができるSBI証券が最適
2020年はコロナウィルスの影響で、世界経済が打撃を受けました。
そんな中、主要国の中で最も傷口が浅く、かつ、治りが早かった国が中国です。
2020年は、中国の強固な経済基盤を世界に知らしめた年となりました。
中国は、2028年までに世界一の経済大国になると予想されています。
そんな中国には、今のうちに投資を始めておくことを検討してみてください。
運用コストの安い住信SBIネット銀行を経由して、SBI証券で低コストの中国株取引を始めてみましょう。
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