Zaifを子会社に持つCAICA社長にインタビュー!暗号資産業界の展望とは?

caicaのインタビュー記事

2021年に入り、暗号資産業界はビットコインの急騰を受け、新しい時代の投資として注目を集めています。

暗号資産交換所関連の株価が上昇するなど、暗号資産交換所に関するニュースが注目される中、2021年2月に株式会社CAICAがZaif Holdingsを子会社にすることを発表しました。

Zaif Holdingsは暗号資産交換所Zaifを運営しており、上場企業であるCAICAが暗号資産交換所を保有する形となるため、注目を集めています。

今回InvestNaviでは、世間が注目するCAICAの社長である鈴木伸氏にインタビューをし、CAICAのこれまでの歴史や暗号資産業界の今後の展望などについてお伺いさせていただきました。

今注目されているDefiやCAICAコインについてなど、魅力的な情報をお伺いすることができたので、ぜひご覧ください。

本日の話し手
CAICAの社長

株式会社CAICA 代表取締役社長 鈴木 伸氏

1991年株式会社ジャパンシステムクリエーション(現CAICA)に入社。第一事業本部長などを経て、2018年1月に株式会社CAICAの代表取締役社長に就任。現在では、株式会社フィスコ仮想通貨取引所(現 株式会社Zaif)や株式会社クシムの取締役を務めるなどFinTech領域にて幅広く活躍している。

株式会社CAICA:https://www.caica.jp/
株式会社クシム:https://www.kushim.co.jp/
株式会社Zaif:https://zaif.jp/

インタビュアー
investnavi

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目次

株式会社CAICAについて

caicaのインタビュー
株式会社CAICAとはどのような会社でしょうか 

CAICAは金融機関向けのシステム開発を行ってきたシステムインテグレーターです。

金融機関向けのシステム開発の日本のマーケットが限られてることを受け止め、他の成長戦略を考えていました。

そんな中、「フィンテック」というバズワードが出てきたことで、遅かれ早かれCAICAが関わることになるだろうと感じたんです。

それで、どうせやるなら早い方が良いだろうと思い、2016年にフィンテック戦略を設定しました。

具体的に言うと、ブロックチェーンや暗号資産を重要なテーマと考え、注力していくことにしたんです。

2018年のeワラント証券子会社化もフィンテック戦略のひとつであったということでしょうか。

元々、システム開発会社でしたのでフィンテックに基づく技術を開発しようと考えていました。

しかし、暗号資産の盛り上がりの凄さを目の当たりにし、我々自身が金融機関の機能を持つことも可能性としてありなのではないかと思い始めたんです。

そんな中で、金融商品を自分たちで企画して開発して販売まで行っている会社である、eワラント証券を子会社化する機会に恵まれました。

eワラント証券は金融商品を自分たちで開発できるが特徴だったんですね。

逆に言うと、他の証券会社のような企業の株を取次販売していなくて、自分たちの金融商品しか販売していません。

eワラント証券を子会社化した後、今度はZaifに投資する機会が生まれたんです。

暗号資産交換所のZaifと金融機能を一通り持っているeワラント証券と、IT技術を持つCAICAが協力することでかなり面白い戦略が描けるのではないかと思いましたね。

具体的には、暗号資産に関する新しい金融商品を開発・販売を、CAICAのシステム開発力を活かしてスピーディーにやっていけるのではないかと考えました。

そんな中で、3月15日付けでZaifを子会社化することになりました。

最近だと、ビットコインのレバレッジトラッカーを開発されたと思いますが、反響はどうでしたか?

元々、暗号資産に関わるもの面白いものを開発してみようと思い、レバレッジトラッカーが生まれたんですが、このレバレッジトラッカーを扱うと発表した際、新規の申し込みがかなり増えました。

今まで暗号資産を取引していたお客様が、新しい暗号資産の金融商品を面白いと思って注目してくれたんだと思いますね。

※参考:eワラントで提供されているビットコインのレバレッジトラッカー

暗号資産交換所Zaifについて

CAICAの社長のお話
現在、暗号資産交換所が乱立している状況ですが、Zaifが他の取引所と差別化されている点は何でしょうか?

Zaifは暗号資産の取引所としては、コアな層が多い取引所ですね。

2017年のバブル時に暗号資産業界が盛り上がりましたが、「面白い」というポイントで選んでくださる方が一定数いました。

その方が今でも残ってくれていることが特徴としてありますね。

また、NEM(XEM)の取引量が日本でNo1なので、「NEMの将来性」や「純粋にNEMが好きだ!」といったファンが集まってくれています。

一般的なイメージとして、暗号資産の取引所に対してファンという言葉ってあまり合わないと思うんですよ。

ただし、Zaifはそれがちょっと合うんですよね。

顧客のほとんどの方が「面白い取引所だ」っと言ってくださることが多いです。

キャンペーンなんかも他とは違う試みをしているからでしょうか。

今までどんなキャンペーンを開催してきたのですか?

去年は取引量の多かった方に対して、Zaifのオリジナルカレーをプレゼントしましたね。

第2弾キャンペーンでは、カレー皿などもプレゼントしましたが結構好評でした。

最近だと、フランク三浦の時計をZaif専用で作って頂いてそれをお送りしました。

キャンペーンの内容に関して直接的にアンケートを取るわけでは無いですが、チラッと出して顧客の反応は見ることがありますね。

結構Twitterなどで、「こういったキャンペーンがいいんじゃないか?」と言ってくれるお客様が多いので参考にしてます。

お客様がTwitterで「ザイフで大根買えるようにしてください」と冗談であげられているのを見て、その方に対して本当に大根を送ったこともありますね。

取引所の板画面にはチャットがあるので、リアルタイムでお客様が意見交換していることが魅力です。

そこで盛り上がっている話題について参考にすることもありますよ。

ハッキング被害への対策についても教えていただけますか?

Zaifは過去に1度ハッキング被害に合っています。

Zaif内でハッキングが発覚した後にすぐにCAICAへ連絡を頂き、我々もすぐに駆け付けて手当てしました。

その後は、Zaifのシステムに対してセキュリティ対策を全てCAICAの方で行うようになっています。

CAICAの方がシステムの経験値が高いので、移行してからは問題ない状態が作り上げられていますね。

子会社化をすることによって、バックアップもスムーズになります。

システムありきの事業なので、今後もセキュリティに関しては強化していく方針です。

どうしてハッキングは起きてしまうのでしょうか?

銀行などの金融機関システムを経験している者からすれば「当たり前」と考えることに対して、企業が気づけないケースも多く、ハッキング被害が発生すると考えています。

いくらブロックチェーンや暗号資産に強いとはいっても、金融機関のシステム経験がなければ足元のセキュリティ対策が弱くなります。

運用の仕方1つでも「何か起きた時に情報を追えるシステム作り」や、システムの接続方法が分かっていなければ、必然的にセキュリティが弱くなるので、そこの差はすごく大きいですね。

今後は、CAICA経験値を活かして、引き続き万全なセキュリティ対策を行っていきます。

Zaifはあまり広告を出していない印象ですが、どうして出していないのでしょうか?

広告宣伝で言うと、Zaifは業務改善命令を受けていたので、業務改善を最優先で進めなければならず、広告宣伝どころではありませんでした。

新規の口座受付もできない状態だったんです。

昨年の8月で業務改善報告を終了していますが、それまで利益が出ていなかったこともあり、大々的な広告宣伝を打てなかった経緯があります。

今後は露出を徐々に増やしていって、コアなファンの方々を大事にしながらも、それ以外の新たなお客様にも来て頂きたいと思っています。

認知度を上げるという事はやっていきたいですね。

今よりもZaifがより多くの方に知っていただける機会は増えると思います。

暗号資産の展望について

CAICA社長
暗号資産の今後はどうなると予測していますか?

2017年のバブルの際やその後のハッキング事件の時代は、暗号資産かそうじゃない法定通貨の二極化の世界でした。

法定通貨を使って株を買っている人からすれば、暗号資産ってなんだろうという疑問を持っていたと思います。

積極的に暗号資産の売買をしていた方からすれば、「これから期待できる暗号資産をなんでやらないんだ」といった考えを持っていたでしょう。

それからわずか3年の間に、暗号資産の中で価格が変動しにくいステーブルコインというものが出来上がりました。

法定通貨で見ると、世界的な議論としてデジタル法定通貨というものが出てきましたね。

この出来事によって、今まで二極化していた暗号資産と法定通貨の間にステーブルコインとデジタル法定通貨が入ることで、この4つがシームレスになりつつあると見ています。

現に中国では、デジタル人民元というものがほとんど出来上がっている状態です。

ステーブルコインを見ると、日本では規制があってなかなか浸透しない現状ですが、アメリカではすでに盛り上がっています。

業界全体でシームレスな世界になってきているので、今後暗号資産の組み合わせで新たな金融サービスが生まれてくると考えます。

日本の厳しい規制の中でもどんなサービスが出来上がっていくのか楽しみな業界といえますね。

また、投資をする方であれば片方に偏るわけでなく、投資ポートフォリオの中で様々なものを組み込んでいけると思っています。

その一歩目として、CAICAでは株主様に向けて優待としてCAICAコインを配布しています。

CAICAの株主様は4万4000人ほどです。

この方たちは今まで株式への投資家として活動されていたんですが、CAICAを入り口にして暗号資産の世界に足を踏み入れるようになりますね。

我々が暗号資産の面白さを伝えていくことによって、投資家の方たちもポートフォリオの中に色んなものを組み込めるという事に気づかれるでしょう。

ボラティリティの高さへの恐怖よりも、暗号資産に対して大きな興味を持っていただけるんじゃないかと考えています。

ボラティリティの高さはリスクではないのでしょうか?

暗号資産のボラティリティの高さは、見ようによっては怖いと思われる方が多いです。

投資のポートフォリオが広がることによって、「暗号資産の将来性に価値があると思っている、でも目先は怖い」と思っている投資家もいます。

その投資家が半分の投資資金でCAICA株を買って、もう半分の資金でCAICAコインを買うと、暗号資産の成長性に賭けながらも若干のヘッジが生まれる可能性があるかもしれません。

あくまで一例ですが、このように新しいポートフォリオが生まれて、面白い投資先として広がっていくのではないかと思いますね。

CAICAコインの発行目的を教えてください

当初の発行時は暗号資産の様々な可能性を見ていた時だったので、我々自身が色々やっていかないといけないなと感じたことがきっかけでした。

これは経験したものでないと分からない世界であるので、いくつかの施策の中で自社トークンを発行することが決まりました。

株主の方に発行したのも、我々が掲げるフィンテック戦略を知ってもらう目的です。

まずは、CAICAコインを保有してもらうところから、フィンテックの理解を深めてもらおうと思ったわけです。

その直後にZaifへ上場させたことで売買ができるようになり、値段が付くことに対しての疑問を解消してもらえたと思っています。

我々自身もこの世界でトップランナーとして様々な経験をしていきたいという事と、CAICAを応援してくださる株主の方にもこの戦略を理解してもらい一緒に走って頂くという思いで発行したのが経緯ですね。

ブロックチェーンの将来性はどうなるでしょうか?

ブロックチェーンが台頭してきたころから、様々な使い道があると言われてきたのですが、特にCAICAで注目しているのがNFTトークンですね。

CAICAでも昨年12月に発表しました。

アートに投資するファンドを立ち上げたのですが、アートをNFTトークン化して流通させるといった新たな価値共有の実現を目指し、NFTトークンのプラットフォーム開発も行っています。

そうすると現物はもちろん、有名人と会えるような権利なんかも、ブロックチェーン上で効率的に扱っていけるのではないかと考えています。

新しいマーケットプレイスが作っていけると思いますね。

NFTトークンが日本で発展するには何が必要となるでしょうか?

垣根を下げるといった商品が必要だと思います。

今NFTバブルという言葉がネット上で出回っていますが、何もかもNFTで販売ができることが要因ですね。

その中で「安くてもいいから価値のあるもの」を作っていくことが重要です。

ちょっとしたお金でそれを手に入れることができるようになると発展していくと考えられますし、ハードルを下げたうえで、価値の残るものをいくつ用意できるかがカギとなってきます。

これを丁寧にやっていけば、必ずこのマーケットは広がっていくと思っていますね。

なぜなら仮想空間という世界はSFの世界ではなく、現実世界で発展していっているからです。

アバター同士がネット上でコミュニケ―ションをとれる時代なので、実物以外の何かをデジタル空間でNFT化するという事は間違いなく増えていくと思いますね。

NFTだけでやっているところはまだ少ないのですが、アートの所有権を販売しようとする動きは増えてきています。

DeFiの魅力を教えてください

難しさでいうとDeFiの場合は、分かっている人が自己責任でやるといった状態であると思います。

その人らは自己責任の元でやればメリットがある、しかしそこには色々なトークンを絡めて取引する時にどっかでそのコインが問題を起こす可能性もあるんですよ。

リスクを理解していないと逃げることもできない、またリスクの管理もできていない状態になります。

完全な分散型じゃないにしても、担保や補償ができるような仕組みになってくると一般の人が利用しやすい金融サービスが生まれてくると思いますね。

今はリテラシーの高い一部の人に向けたサービスですが、今後は他の一般の人が安心して利用できる金融サービスになっていくと考えています。

これから暗号資産を始める方にメッセージをいただけるでしょうか

まずは、暗号資産を面白いと感じてくれることが大事だと考えています。

投資対象に興味を持つ、面白いなって思う部分を見付けていただく事が重要だと、個人的には思っています。

24時間動いているものですし、海の向こうでも頻繁に売り買いされているので、様々な情報が飛び交っています。

そんななかから、面白いなと思う部分を見付けることは、投資対象に興味を持つ、情報に興味を持つということでもあります。

例えば、テスラがビットコインに15億ドル投資したというニュースなんかを、どうしてだろう、何か面白そうだな、と思っていくところからでもいいです。

興味を持つ=面白いということだと思いますね。

また、これも個人的な意見ですが、投資資金を一気に投資するよりも、少しずつ投資した方が、心に余裕が出来てよいのかな、と思います。投資資金が手元に残っていなければ、その後の選択肢が減ってしまいます。

投資の選択肢は複数残しておいた方がいいですね。

編集後記

今回のインタビューで鈴木氏は「面白い」という言葉を強調していました。

社長自らが暗号資産という業界を面白いもの、また未来のサービスの可能性について高い期待と持っているように感じます。

投資家の新たなポートフォリオとなり得ることから、サービスの向上や新たな金融システムの発展に期待が持てるビジネスモデルです。

金融システムを手掛けるCAICAがZaif Holdingsを子会社化したことにより、強固なセキュリティ対策のもとで運営される人気の取引所へと発展するのではないかと思われます。

鈴木氏は顧客の意見を取り入れることや、株主の方へ暗号資産を知ってもらうための策として、とても柔軟な意思決定をしている方であるという印象を受けました。

業界のトップランナーとして躍進を続けるCAICAに今後も期待です。

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