中国株投資におすすめのネット証券会社は?【5社比較&ランキング】
中国は現在、アメリカに次ぐ経済大国であり、IT・ハイテク産業・オンラインマーケット事業などなど様々な分野で目覚ましい成長を続けています。
そういった状況にあることから、中国株への投資に関心を持っている方も多くおられるかと思います。
そこで今回は、中国株について基礎的な知識から、中国株投資の注意点、中国株を取引できる証券会社までわかりやすく解説していきます。
- 中国株は「新興国株」の一種
- 中国株(新興国株)には高い将来性があるが、買えば必ず儲かるわけではない
- 為替リスクなど、中国株・新興国株に特有のリスクもあるので注意が必要
- 中国株に投資するときは、個別株だけでなくETFなどに投資する手もある
- 中国株に投資するなら、個別株・ETF・REITといった選択肢が多いSBI証券が最適
中国株はSBI証券で投資することができます。
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中国株の基礎知識
中国株への投資を始める前に、まずは次の3つを基礎知識として知っておきましょう。
- 中国株は「新興国株」扱いである
- 「中国株(新興国株)」=「必ず伸びる株」ではない
- 中国株には「3つの取引所」「5つの種類」がある
中国株は「新興国株」扱いである
「新興国」とは発展途上国の中でも成長率が高く、世界経済への影響も大きい国を指します。
中国株は「先進国株」ではなく、ブラジルやインドなどと同じく「新興国株」に分類されています。
ちなみに中国は2024年現在、名目GDPがアメリカに次ぐ世界第2位の経済大国です。
にもかかわらず「新興国株」扱いなのは、なぜなのでしょうか。
その理由は、中国の1人あたりのGDPが低いことにあります。
確かに中国経済は成長目覚ましく、都市部の生活水準やGDPは先進国と遜色ありません。
しかし内陸部に目を向けるとその生活水準は先進国と比べてかなり低く、中国経済は格差が非常に大きい歪な構造になっていることがわかります。
国全体としては栄えているように見えるけれど国民一人一人を見ると経済格差が大きく、誰しもが豊かであるとは言えないことから、中国はいまだに新興国扱いとなっています。
「中国株(新興国株)」=「必ず儲かる株」ではない
新興国は発展途上国の中でも、世界経済へ影響を与えるほど成長著しい国のことだと述べました。
ならば「中国株(新興国株)を買っておけば、将来絶対に儲かるのでは?」と考える方もおられるかもしれませんが、必ずしもそうだとは言い切れません。
下のグラフは、1980年から2020年までの中国の名目GDPの推移を表したものです。
名目GDPは、二次関数的にひたすら伸び続けていることがわかります。
では次に、中国の主な株価指数の一つである「上海総合指数」の推移を見てみましょう。
長期的に見ると上昇し続けていますが、短期的に見ると急騰・急落をする不安定な場面もあることがわかります。
現に2022年~2024年現在にかけては、ゼロコロナ政策の影響や恒大集団・不動産開発大手『碧桂園』の破綻危機が影響して大きく下落しているのです。
このように経済成長と株価は、明確な相関関係があるわけではありません。
経済成長しているからと何の戦略もなく中国株を購入すると、局面によっては思わぬ損失を被ることもあるので注意しましょう。
中国株には「3つの取引所」「5つの種類」がある
日本に東京証券取引所や名古屋証券取引所などがあるように、中国にも、
- 上海証券取引所
- 深セン証券取引所
- 香港証券取引所
これら3つの取引所があります。
また、そこで取り扱われる株式にも、
- A株:上海・深センに上場している企業で主に国内向けの株
- B株:上海・深センに上場している企業で海外向けの株(外貨建て)
- H株:香港に上場している中国国営企業の株
- レッドチップ:香港に上場し、中国資本だが香港に本社がある企業の株
- その他香港株:香港に上場している、H株、レッドチップ以外の企業の株
という大きく5つの種類があります。
日本ではこれらの内どれを取り扱っているのか、証券会社ごとにそれぞれ異なります。
そのため中国株に投資するときは、自分が利用する証券会社における取り扱いを最初によく確認しておきましょう。
中国株の特徴・メリット
中国株には、主に次のような特徴・メリットがあります。
- 将来性が高い
- 値動きが大きい
- 配当金が高い銘柄が多い
将来性が高い
中国は現在、名目GDP世界2位で、近い将来アメリカを追い越してトップに立つと予想されるほどの経済大国です。
また2020年は新型コロナで各国経済が苦戦を強いられる中、主要国で唯一、GDPの伸び率がプラスになったほど成長著しい国です。
そういった要因から株式市場についても、まだまだ今後伸びていくと見られています。
ただし先ほども述べた通り、経済成長と株価には完全な相関関係があるわけではなく、「ただ買えば儲かる」というわけではないことを理解しておきましょう。
値動きが大きい
中国株は日本株と比べると日々の価格の変動幅が大きいと言われており、そのため短期間でも大きなリターンを狙いやすいです。
しかしこれは同時に「短期間で大きなマイナスを被るリスクがある」とも言えるので、中国株の大きな値動きに合わせたリスク管理・資金管理を適切におこなう必要があります。
配当金が高い銘柄が多い
中国株は日本株と比べて、配当金が高い銘柄が多いと言われています。
そのため配当金狙いで、中国株を長期保有するのも一つの手です。
中国株はSBI証券で取り扱いをしています。
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中国株投資ができる証券会社を選ぶポイント
中国株へ投資する際は、次のようなポイントに着目して利用する証券会社を選ぶとよいでしょう。
- 取引できる市場・銘柄
- 個別株以外の金融商品の有無
- 取引手数料
取引できる市場・銘柄
基礎知識の部分で紹介したとおり中国株は主に3つの取引所がありますが、日本の証券会社ではそれら3つの取引所に上場している銘柄のすべてを取り扱っているわけではありません。
また証券会社ごとで、扱う銘柄の数も異なります。
必ずしも銘柄数が多ければいいということでもありませんが、数が多ければそれだけ選択肢が広がります。
個別株以外の金融商品の有無
中国株に投資できる金融商品は個別株だけでなく、ETF(上場投資信託)、CFD(差金決済取引)、ADR(米国預託証券)なども選択肢としてあります。
個別株を含め、自身の投資目的や資金量などに合った金融商品を扱う証券会社を選びましょう。
取引手数料
中国株の取引手数料は、日本株の手数料以上に証券会社ごとで幅があります。
当然ながら手数料は安ければ安いほどよいので、他のチェックポイントも勘案しながらできるだけ手数料を払わなくて済む証券会社を選びましょう。
中国株を取引できる証券会社
ここでは、中国株を取り引きできる証券会社を5つ紹介します。
おすすめの証券会社ランキングの記事と合わせてご参考ください。
SBI証券
証券会社名 | SBI証券 |
公式ページ | SBI証券公式ページ |
取扱銘柄 | 香港取引所上場銘柄 |
個別株以外 | 香港取引所上場ETF 中国REIT |
手数料 | 約定代金の0.26% (下限・上限あり) |
関連記事 | SBI証券の評判・口コミ |
- 香港証券取引所上場ETFや中国REITにも投資できる
SBI証券は金融商品の種類が豊富であり、中国の個別株だけでなく、中国ETFや中国REITにも投資することができます。
- 中国株以外の外国株も豊富にラインナップ
中国株以外にも、アメリカ・韓国・ロシア・ベトナム・インドネシア・シンガポール・タイ・マレーシアの計9か国の外国株を取り扱っており、SBI証券の口座をひとつ持っておけば、中国に限らず様々な国の株に投資することができます。
定番の証券会社で、手数料も安いので一番おすすめできる業者となっています。
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楽天証券
証券会社名 | 楽天証券 |
公式ページ | 楽天証券公式ページ |
取扱銘柄 | 香港取引所上場銘柄 上海証券取引所A株 |
個別株以外 | 香港取引所上場ETF |
手数料 | 約定代金の0.55% (下限・上限あり) |
関連記事 | 楽天証券の評判・口コミ |
- 上海証券取引所A株も扱っている
楽天証券では香港証券取引所上場銘柄だけでなく、上海証券取引所A株も取り扱っています。
そのため、より幅広い銘柄の中から、優位性のあるものを選んで投資することができます。
- 楽天ポイントが貯まる
楽天証券では「超割ポイントプログラム」により、国内株だけでなく中国株を取引きした際も、手数料の1%が楽天ポイントで還元されます。
楽天カードを普段から使うなど、楽天経済圏を生かしたい方におすすめです。
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マネックス証券
証券会社名 | マネックス証券証券 |
公式ページ | マネックス証券公式ページ |
取扱銘柄 | 香港取引所上場銘柄 |
個別株以外 | 香港取引所上場ETF |
手数料 | 約定代金の0.25% (下限・上限あり) |
関連記事 | マネックス証券の評判・口コミ |
- 手数料が業界最安水準
中国株へ投資する際の取引手数料は、証券会社ごとに差があります。
そんな中マネックス証券の手数料は、約定代金の0.25%と業界最安水準となっています。
- 日本が祝日でも、香港市場が開いていれば取引可能
証券会社によっては、日本が祝日の場合は香港市場が開いていても取引ができないところもありますが、マネックス証券の場合は日本が祝日でも取引可能です。
岡三オンライン証券
証券会社名 | 岡三オンライン証券 |
取扱銘柄 | 香港取引所上場銘柄 |
個別株以外 | ー |
手数料 | 約定代金の1.1% (下限あり) |
- 銘柄数が厳選されている
岡三オンライン証券では香港取引所上場銘柄に投資できますが、その銘柄数は独自基準で選定されており、他社の比べるとその数は少なめとなっています。
ただ厳選されているからこそ、迷わずに投資対象を選びやすいとも言えます。
SMBC日興証券
証券会社名 | SMBC日興証券 |
取扱銘柄 | 香港取引所上場銘柄 |
個別株以外 | ー |
手数料 | 約定代金の0.275%+7700香港ドル ~ 約定代金の0.825% (下限あり) |
- 香港証券取引所でのリアルタイム取引が可能
SMBC日興証券では、オンライントレード(日興イージートレード)に申し込んだユーザーのみ、中国株を取引できるようになっています。
なお利用の際は、香港証券取引所との直結システムを持つ現地証券会社との接続により、リアルタイムで中国株を売買することが可能です。
中国株の注意点
中国株の基礎と特徴をおさえたら、次はその注意点も知っておきましょう。
中国株には次のような注意点があります。
- 為替リスクがある
- 国の政策の影響を強く受ける
- データの信ぴょう性が疑わしい
- 企業の情報を得にくい
為替リスクがある
中国に限りませんが外国株に投資する際は、その国の為替変動の影響を受けます。
特に新興国のようなインフレが起きやすい国では、インフレと同時に通貨価値が下がることがあり、株で利益が出ても為替が下落して利益を相殺されるということも起こり得ます。
国の政策の影響を強く受ける
中国は共産党による一党独裁国家であり、日本やアメリカなどの民主主義国家とは、政治経済のプロセスや政策方針が大きく異なります。
国の政策によってある日突然、民間企業の運営に政府が介入してくるといったことも起こり得ます。
さらに現在、中国とアメリカはいわゆる「米中貿易戦争」の状況が続いており、今後の米中両政府の動向にも注意を払う必要があります。
データの信ぴょう性が疑わしい
以前から中国政府が発表する統計データなどは、その信ぴょう性が疑わしいと言われています。
例えば最近では世界各国が新型コロナで苦しむ中、発生源である中国がいち早くコロナ禍を脱したとのデータを出しました。
しかし世界各国の状況と照らし合わせると、真実かどうか非常に疑わしいです。
このように中国では政府の公式発表にも関わらず、真偽のほどがわからないことが多々あります。
そのため中国のデータを見るときは単純にそれを鵜呑みにせず、市場全体がデータをどう捉え、どう反応するのかを注視する必要があります。
企業の情報を得にくい
日本企業の場合は、
- 各企業や証券会社のウェブサイト
- 各企業の決算報告書
- 会社四季報
- SNS
などなど、あらゆる媒体を駆使して様々な企業情報を、正確かつ迅速に集めることができます。
しかし、中国企業の情報を集めるには中国語を読めるならともかく、日本語しかわからないと情報収集に適した媒体が少ないため非常に骨が折れます。
また仮に情報を集められたとしても、政府のデータすら本当かどうか疑わしいのに、各企業の情報となるとさらに真偽の判別がつきません。
中国株に投資する際はこれらの注意点があることをよく理解した上で、大きな損失を被ることのないように上手くリスクをコントロールしていく必要があります。
中国株投資をする際のコツ
続いて、中国株投資で利益を出す・リスクを抑えるコツを3つほどご紹介します。
- 成長の見込みのある分野・銘柄を狙おう
- 中国の株価指数をチェックしよう
- 中国の経済指標をチェックしよう
成長の見込みのある分野・銘柄を狙おう
これは中国株に限った話ではありませんが株式投資で利益を得るには、しっかりリサーチして成長の見込みのある分野・銘柄を狙うと効率がいいです。
中国の場合は現在、
- インターネット・IT関連
- 電気自動車関連
- アフターコロナの医療関連
これらが特に狙い目です。
くわしくは「中国株の今後の予想・見通し」で取り上げているので、ぜひそちらもご覧ください。
中国の株価指数をチェックしよう
株価指数をチェックすることで、その国全体の株価動向を大まかに捉えることができ、それを元に投資戦略を立てられます。
なお、中国の主な株価指数として、
- 上海総合指数(略称:SSEC)
- 深セン総合指数(略称:SZSE)
- 香港ハンセン指数(略称:HSI)
があります。
中国の経済指標をチェックしよう
中国株に投資する際は、中国の経済指標もチェックしましょう。
事前に重要な指標の発表スケジュールを把握しておけば、
- 指標前後は値動きが大きくなり過ぎるので、取引を控える
- 指標後の動きに合わせて売買をしかける など
といった戦略を立てることができます。
なお経済指標は例えばSBI証券のサイトやTradingViewなど、様々なサイトやツールで発信されているので、それらを駆使して自分が一番チェックしやすい環境を整えましょう。
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中国株投資に関するQ&A
最後に中国株投資に関してよく聞かれるQ&Aを、2つほどご紹介します。
- 中国株で利益が出た際の税金はどうなるの?
- NISA枠で中国株は購入できる?
中国株で利益が出た際の税金はどうなるの?
中国株を取引した場合の税金ですが、まず売却によって得た差益については、国内でのみ課税されます。
また、日本株と同じく申告分離課税の対象なので、売却益に対して一律で約20%の税金を支払う必要があります。
続いて配当金については、
- H株(香港に上場している中国国営企業の株)の企業
- 中国本土に登記している企業
これらの中国株に限って、日本の税金(約20%)に加えて現地にて+10%の税金が課されます。
NISA枠で中国株は購入できる?
SBI証券、楽天証券、マネックス証券など一部の証券会社では、NISA枠で中国株を購入することができます。
ただし、日本株をNISA枠で売買すると手数料がかかりませんが、中国株含め外国株をNISA枠で売買する場合は、一部の証券会社を除いて基本的に手数料がかかるので注意が必要です。
中国株まとめ
今回は中国株の特徴や、中国株を購入できる証券会社などについて解説しました。
- 中国株は新興国株の一種
- 中国株(新興国株)には高い将来性があるが、買えば利益を約束されるわけではない
- 為替リスクなど、中国株・新興国株に特有のリスクもあるので注意が必要
- 中国株に投資するときは、個別株だけでなくETFなどに投資する手もある
- 中国株に投資するなら、個別株・ETF・REITといった選択肢が多いSBI証券がおすすめ
中国は現在、GDPでアメリカに次ぐ経済大国で、将来的に順位が逆転してトップに立つと見られています。
そういった高い将来性から中国株への投資も近年、人気を集めています。
しかしいくら将来性があっても「投資」である以上、中国株でも元本割れのリスクを伴いますし、100%利益が出ることを確約されるわけでもありません。
中国株に投資する場合も、他の銘柄に投資する場合と同じくリスクやデメリットを理解し、しっかりとリスク管理・資金管理をした上で臨みましょう。
なお、今から中国株投資を始めるなら、個別株・ETF・REITといった選択肢が多いSBI証券が特におすすめです。
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