円安で株式投資は有利?円安時に人気のおすすめ銘柄を紹介!

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円安は株式投資にとってチャンスなの?

どんな銘柄が円安時に人気があるのか知りたい

歴史的な円安状態が長期化している今、このような疑問を抱いている方が多いのではないでしょうか。

かつては「有事の円買い」と言われた日本円ですが、コロナ禍やロシアによるウクライナ侵攻など、地政学リスクが顕在化したここ数年ではむしろ円売りが加速しました。足元では値動きが激しい状態が続いているものの、現在も直近20年の中で見ると安値圏での推移が続いています。

そこでこの記事では、円安時に株式投資をするメリット・デメリットや、円安時に人気の銘柄などを解説していきます

株式投資を始める際に便利な証券会社も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

この記事でわかること
  • 日本では円安と株高がセットで発生しやすい傾向がある
  • 特に輸出企業やインバウンド企業が円安時は有利
  • ただし円高トレンドに転換する可能性が常にある点に注意が必要
  • 円安時に人気の株式銘柄6選をご紹介
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目次

円安の今、株式投資はおすすめ?

日本では円安と株高がセットで発生しやすい傾向があると言われています

日本の経済を牽引している輸出型の企業にとっては、円安の方が外貨で発生する売上高の円ベースでの価値が上がるため、利益を上げやすくなることが理由のひとつとされています。

また海外投資家にとっては、日本株などの円建て資産へ投資する際は円安の方が自国通貨ベースで有利になることから、円安になると外国資金の流入が活発になるという側面もあるようです。

実際に、2023年7月3日には日経平均株価が33,753円とバブル崩壊後の最高値を更新しています

このように、円安は多くの人が株式投資に注目するタイミングと言えるでしょう。

円安の際に株式投資をするメリット

円安の際の株式投資には、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。

それぞれについて見ていきましょう。

輸出企業やインバウンド企業の業績や株価が上がりやすい

先述したように、一般的に円安は輸出型企業にとって有利に働くとされています。

これは円安によって円ベースでの売上が底上げされることに加えて、製造コストや開発費などの支出が外貨ベースで安くなるため、他国の競合企業よりも価格面で優位に立つことができるためです。

また同様の理由で、インバウンド企業にとっても円安は大きなメリットとなります。

インバウンド企業とは日本を訪れる外国人観光客を対象としたビジネスを行う企業のことで、ホテルや航空会社、旅行会社などの他に、飲食業や小売業など幅広い業種が含まれます。

円安時は外国人観光客の日本での支払いが自国通貨ベースで安くなるため、日本への旅行が外国人にとって非常に魅力的な選択肢となり、訪日外国人の増加やインバウンド企業の売上増加につながるのです。

円安が進む場合、外国株投資も有利

長期的に円安が進む場合は、外国株への投資も有利となります。

特に米国株については、2021年に米国企業が世界上位1,000社の時価総額の5割を超えるなど、その割合が増加してきています。

参考:日本経済新聞「世界上位1000社の時価総額、米は初の5割超 日本5%未満

こうした外国株へ投資することでポートフォリオに海外企業の高い成長力を取り込むことができるほか、仮に円安が進行した場合は為替差益も期待できることでしょう。

円安の際に株式投資をするデメリット

それでは、円安の際に株式投資をするデメリットについてはどうでしょうか。

順に見ていきましょう。

輸入企業や内需型の企業には不利

円安は海外からの輸入品のコストが増加するため、衣類や石油産業など輸入の依存度が高い企業にとっては不利となる傾向があります。

また、燃料費の上昇などで電気代や物流コストなども増えるため、不動産業や建設業、流通やインフラ関連銘柄など内需型の企業にとっても事業環境が悪化する原因となります。

とはいえ、為替環境によって一時的に株価が低迷している企業であれば、割安株として今後の値上がりを期待することもできるかもしれません

個別の銘柄の実情をしっかり分析することが大切と言えるでしょう

円高トレンドに転換するタイミングには注意が必要

円安によるメリットとデメリットは、円高となった場合には逆転していくことになります。

円高は輸出企業やインバウンド企業にとって逆風となり、業績の悪化要因となります。

また海外の機関投資家や年金基金などは、円高になることで運用資産全体に占める円建て資産の割合が高くなり、それを調節するために保有する日本株を売る必要がでてきます。

これらの要因から円高になると日本株全体が低迷する傾向にあるのです。

そのため、今が円安だからといってポートフォリオに円安を前提とした資産を過度に組み込むことはおすすめできません。

為替相場の先行きはプロでも完全に予測することはできません。いつ為替トレンドが円高に転換しても大きな損失を被らないよう、バランスのいい投資を意識する必要があるでしょう。

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円安時に有利な株式銘柄6選

円安時に有利となる輸出企業やインバウンド企業にはどのような銘柄があるのでしょうか。

ここでは、主要な企業の中から代表的な銘柄6選をご紹介していきます。

円安時に有利な株式銘柄6選
  • トヨタ自動車(7203)
  • 本田技研工業(7267)
  • 任天堂(7974)
  • ANAホールディングス(9202)
  • パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(7532)
  • ビックカメラ(3048)

トヨタ自動車(7203)

銘柄名トヨタ自動車
銘柄コード7203
株価2,370円
時価総額38,674,678百万円
PER12.35倍
PBR1.23倍
配当利回り
2023年8月17日基準

トヨタ自動車は言わずと知れた日本最大手の自動車メーカーであり、時価総額で日本最大の上場企業でもあります。

トラック等を主力とする日野自動車と、軽自動車に強みを持つダイハツ工業を子会社に持ち、2020年~2022年の3年連続で世界新車販売台数の首位に輝いているトヨタ自動車は、名実ともに日本を代表する輸出企業と言って差支えないでしょう。

その販売台数の実に8割以上を海外での実績が占めていることから円安による恩恵を非常に受けやすく、実際に2023年3月期の決算では、歴史的な円安を背景に売上高が過去最高の37兆円を記録しています。

円安を切り口として投資銘柄を検討する際には、トヨタ自動車は外せない有力候補と言って良いでしょう。

なおトヨタ自動車は今期の配当予定を未定としていますが、配当性向が高い企業として知られており、2020年~2023年の配当利回りは3%前後で推移しています。

参考:トヨタ自動車|2023年3月期決算要旨
参考:トヨタ自動車|2022年度 販売・生産・輸出実績

本田技研工業(7267)

銘柄名本田技研工業
銘柄コード7267
株価4,416円
時価総額7,999,268百万円
PER9.15倍
PBR0.61倍
配当利回り3.40%
2023年8月17日基準

本田技研工業は、トヨタ自動車に次ぐ規模の自動車メーカーです。

自動車販売台数で国内上位を占めるほか、二輪車の販売台数では長年に渡って世界首位の座を維持していることでも知られています。また、小型ジェット機「HONDA JET」を製造・販売するホンダエアクラフトカンパニーを子会社に持つなど、総合輸送機器メーカーとして幅広い分野で活躍しています。

トヨタ自動車と同様に海外での販売が全体の売上に占める割合が高く、2023年3月期決算では過去最高売上高の16兆9,077億円を記録するなど、歴史的な円安の恩恵を大きく受けていることが伺えます。

こちらも円安の投資銘柄を検討する際には候補に入れておきたい企業と言えるでしょう。

なお配当性向はトヨタ自動車よりも高い傾向があり、高配当株としての魅力もあります。

参考:本田技研工業|2023年3月期決算報告書
参考:本田技研工業|生産・販売・輸出 月次推移データ

任天堂(7974)

銘柄名任天堂
銘柄コード7974
株価6,219円
時価総額8,171,357百万円
PER21.54倍
PBR3.10倍
配当利回り2.34%
2023年8月17日基準

任天堂は「Nintendo Switch」などを主力とする世界的な家庭用ゲーム機・ソフトウェアメーカーです。

ゲーム機の製造・販売はもちろんのこと、ポケットモンスターやスーパーマリオなどに代表される多彩なゲームソフトの製作販売や、個性豊かなキャラクターIP(知的財産権)を活用したビジネスを世界規模で展開しています。

最近ではILLUMINATIONと共同製作した映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」が世界的な大ヒットを記録したことも記憶に新しいのではないでしょうか。

2023年3月期決算では売上高1兆6,016億円のうち約77%にあたる1兆2,360億円が海外での売上とされており、任天堂もまた円安の恩恵を受けやすい輸出企業であると言えるでしょう。

ただし映画の大ヒットという好材料の後であるだけに、PERが約17倍、PBRに至っては約3.6倍と、やや割安感の薄い指標値となっている点には留意が必要です。

参考:任天堂|2023年3月期 決算短信

ANAホールディングス(9202)

銘柄名ANAホールディングス
銘柄コード9202
株価3,324円
時価総額1,609,792百万円
PER19.46倍
PBR1.70倍
配当利回り
2023年8月17日基準

ANAホールディングスは、日本の大手航空会社ANA(全日本空輸株式会社)の親会社です。

コロナ禍の影響で長く厳しい時期が続いていましたが、各国の感染対策が緩和されて以降は業績が回復しつつあり、そこへ更に円安が重なったことが同社にとっての大きな追い風となっています。

ANAホールディングスの芝田浩二社長は「円安は絶好のチャンス」と明言しており、実際に2023年3月期決算では3期ぶりの最終黒字に回復しました。

社会経済活動の正常化に伴い観光需要やビジネス需要が増加することで、今期の売上高は15%の大幅増を計画しており、今後も回復基調が続くことが期待されています。

円安の恩恵を受けるインバウンド企業として、ぜひ検討に加えたい一社と言えるでしょう。

参考:朝日新聞|ANAHD芝田社長「円安は絶好のチャンス」水際対策の緩和を要望
参考:ANAグループ企業情報|2023年3月期決算短信

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(7532)

銘柄名パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス
銘柄コード7532
株価2,669円
時価総額1,693,885百万円
PER26.00倍
PBR4.24倍
配当利回り0.67%
2023年8月17日基準

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスという社名に聞きなじみが無い方でも、「驚安の殿堂 ドン・キホーテ」の運営会社と聞けば知らない人はいないのではないでしょうか。

日本最大級の総合ディスカウントストアー「ドン・キホーテ」は、元々の激安価格に円安の効果も加わり、爆買い目的の外国人観光客から絶大な人気を誇っています。

また同社は米国に「ドン・キホーテUSA」を3店舗出店しているほか、アジア地域にも「DON DON DONKI」の名称で約40店舗出店するなど、環太平洋エリアで幅広く海外事業を展開しています。

そのため同社はインバウンド需要はもちろんのこと、海外事業の売上においても円安の恩恵を受けることのできる銘柄と言えるでしょう。

実際に同社の2023年6月期第3四半期決算では売上高が1兆4,572億円となっています。これは第3四半期単独、累計ともに過去最高売上を更新する内容であり、通期の予想についても上方修正が行われるなど、業績が好調に推移していることが伺えます。

参考:株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス|2023年6月期第3四半期決算
参考:株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス|海外リテール事業

ビックカメラ(3048)

銘柄名ビックカメラ
銘柄コード3048
株価1,076円
時価総額202,445百万円
PER32.39倍
PBR1.19倍
配当利回り1.39%
2023年8月17日基準

ビックカメラは業界第2位の規模を持つ大手家電量販店です。

業界1位のヤマダ電機は主に郊外への店舗展開をしているのに対し、ビックカメラは首都圏駅前を中心とした好立地に大型店を多数展開していることが特徴で、観光客にとってアクセスが良いことからインバウンド需要の大きな受け皿となっています。

実際に同社は2023年4月にインバウンド需要の増加を主な理由として、2023年8月期の連結決算の業績予想について売上高を当初対比65億円に上方修正するなど、円安が業績に好影響を与えていることが伺えます。

参考:ビックカメラ|2023年8月期 第2四半期決算短信
参考:Exiteニュース|インバウンド増加が顕著な「ビックカメラ」、業界トップの「ヤマダ」との間に生じた差とは

株式投資を始めるならSBI証券

SBI証券
名称SBI証券
取扱商品株式、債券、FX、先物オプション、投資信託、各種CFD
取引手数料55円~1,070円(スタンダードプラン・国内株式)
0円~約定代金に応じた額(アクティブプラン・国内株式)
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円安時の投資に関するQ&A

なぜ円安になっているのですか?

円安の原因については、「金利」と「需給」の二つの側面から説明するのが一般的です。

金利面では、ゼロ金利政策を堅持する日本と、利上げを継続(もしくは高い利率を維持)している各国との金利差が原因として挙げられます。

投資家は資金を利回りの高い通貨で運用するインセンティブが働くため、低金利の通貨が売られ、高金利の通貨が買われやすくなります。

また需給面については、近年の日本は貿易赤字が続いていることが円売り圧力が高くなる一因になっていると指摘されているほか、日本経済の構造変化を要因として指摘する意見もあります。

円安はいつまで続きますか?

為替相場を完全に予測することは誰にもできません。しかし、投資家や専門家は様々な経済指標や金融当局の発表から、日々その兆候を掴もうとしています。

特に日本のゼロ金利政策が今後も維持されるかどうかは、円相場のファンダメンタルズにおける重要な要素と見られており、日銀政策決定会合や日銀総裁の発言などが注目されています

円安時の投資は株式投資以外にもありますか?

株式投資以外で検討したい場合でも、円安を切り口として行える投資は多くあります。

例えばこの記事でご紹介したような円安に強い企業の株を多く含んだ「投資信託」を購入する方法があります。組み入れ銘柄が全て円安に強いとは限らないものの、一つのファンドで分散投資を手軽に行えるという強みがあります。

また、今後も長期的目線で円安が進行すると考える場合は外国債券を購入するのも選択肢となります。より為替相場に着目した短期取引を行いたい場合は、FX取引を検討してみるのも良いでしょう。

なお、SBI証券なら上記全ての取引がワンストップで利用可能です。

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円安時の株式投資まとめ

いかがでしたでしょうか。

この記事では、円安時に株式投資をするメリット・デメリットや、円安時に人気の銘柄などを解説してきました。

この記事のまとめ
  • 日本では円安と株高がセットで発生しやすい傾向がある
  • 特に輸出企業やインバウンド企業が円安時は有利
  • ただし円高トレンドに転換する可能性が常にある点に注意が必要
  • 円安時に人気の株式銘柄6選をご紹介
  • 株式投資を始めるならSBI証券がおすすめ!

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InvestNavi(インヴェストナビ)編集部です。我々は、証券会社銀行省庁等の出身者や、FP証券外務員などの資格を持つ有識者を中心に、株式・為替・仮想通貨をはじめとした各分野に精通した金融の専門家によって結成されています。各自の専門知識をもとに、鮮明かつ初心者の方々から上級者の方々まで参考にすることができる信頼性の高い情報を提供します。

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