MZ WEB3 ファンドとは?前澤友作氏がWeb3・DAO事業に出資する?
ZOZO創業者の前澤友作氏が、5月下旬にWeb3特化型ファンドである「MZ Web3ファンド」を立ち上げました。
新しい技術にあまりなじみのない人も巻き込んでいきたいと発表しており、今後はWeb3領域に一般ユーザーも参加しやすくなることが期待されています。
前澤氏のファンドは注目度も高く、今後日本初のWeb3サービスが生まれるきっかけになる可能性も十分あるでしょう。
今回の記事では、前澤友作氏のMZ Web3ファンドについて解説しつつ、Web3を取り巻く現状についても紹介していきます。
- 前澤友作氏が100億円規模のWeb3特化型ファンド「MZ Web3ファンド」を立ち上げた
- 対象となるのはWeb3及びメタバース領域関連事業
- 投資決定後1週間以内に資金が支払われるスピード感が特徴
- 日本初のWeb3事業はまだまだ少なく、今後の拡大が期待される
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前澤友作氏がWeb3.0ファンドを設立した?
ZOZO創業者の前澤友氏が、Web3特化型の投資ファンドである「MZ Web3ファンド」を立ち上げたことが2022年5月27日に発表されました。
前澤氏は、「MZ Web3ファンド」について、ツイッターで以下のように発信しています。
Web3及びメタバース領域に投資する『MZ Web3ファンド』を立ち上げました。
・ファンド規模100億円・即断即決(決定後1週間以内に払込可)
・PRやマーケ支援します
・チケットサイズ数百万〜数億円(マイノリティ〜リード投資まで柔軟に)
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Twitter
Web3の考え方は今までの資本主義でスポットの当たらなかった人や場所を照らせる可能性がある。そして株ではないトークンとかNFTとか、お金自体を変え得る可能性もある。めちゃめちゃワクワクする世界が目の前に拡がっている気がしてます。みんなで何かしませんか?
Twitter
ツイートからは、前澤氏がWeb3について高い可能性を感じていることや、幅広い人にWeb3について知ってもらいたいという気持ちが読み取れます。
今回のファンドは、Web3領域に関連する事業を行う企業や団体に対して投資を行う目的で設立されました。
前澤氏は以前からブロックチェーンやWeb3領域に高い関心を持っており、これまでにもパレットトーク(PLT)を手がけるHashPort社に約4.8億円を出資したり、自身の宇宙旅行の際にISSからNFTの発行を行ったりしたことが知られています。
Web3.0とは
Web3.0とは、現代のGAFAなどの巨大企業が支配する中央集権型のインターネットに対する形で生まれた、非中央集権的なインターネットのことです。
ブロックチェーン技術を利用することによって中央集権から脱し、権力の個人分散を目指すのがWeb3.0において目指すべき形です。
Web3.0では、ユーザー同士がネットワーク上で互いのデータをチェックし合うシステムを構築でき、これによって不正や情報漏洩などのリスクが減ると考えられています。
- Crypto /Cryptocurrency(暗号通貨・仮想通貨)
- NFT(非代替性トークン)
- DAO(分散型自立組織)
- DeFI(分散型金融)
- GameFI(ブロックチェーンゲーム)
このWeb3領域に特化したファンドの立ち上げ例はMZ Web3ファンド以外にもいくつかあります。
2022年5月には、ゲーム事業やIP事業を手掛けるアカツキが25億円規模のファンド「Emoote(エムート)」を立ち上げました。
独立系ベンチャーキャピタルのSkyland Venturesや、日米に拠点を持つgumi Cryptos Capitaもファンドで資金調達を行なっています。
MZ CLUBの立ち上げ
前澤友作氏は、Web3プロジェクトの一環として「MZ CLUB」も立ち上げたことを6月2日に発表しました。
MZ CLUBはWeb3プロジェクトと一般のユーザを繋ぎ合わせるためのコミュニティとして設立されました。
NFTやDAO、X to EarnなどWeb3に関する動きは世界中で起きているものの、多くの一般消費者にはまだあまり馴染みがないという現状を変えるための取り組みだと説明されています。
MZ CLUB公式サイト内でも、「ITが苦手な人も、暗号資産に馴染みがない人も、言語的な壁をもゆるやかに溶かし、小難しいお金の話やテクノロジーの話を抜きにして、だれもがWeb3.0を面白く、安全に使えるように」と紹介されている通り、幅広い人にWeb3.0プロジェクトを楽しんでもらいたいという気持ちが伝わります。
- Web3 Projectの収集・発信
- Web3 Projectと一般消費者のマッチング
- 技術や言語の壁を突破
MZ CLUBでは、Web3プロジェクトに対しては前澤氏のフォロワー基盤を活用した広告効果やトークンの価格・流動性コントロール、ガバナンス参加支援などを提供します。
一般消費者に向けては、自己管理型ウォレットの作成・管理やスカラーシップとして獲得したトークンを法定通貨に交換することなどをサービスとして提供するとしています。
MZ CLUBが支援・提供するプロジェクトの第一弾としては、HashPortの「エルフマスターズ」が紹介されています。
MZ Web3ファンドの詳細
それでは、MZ Web3ファンドについて詳しく確認していきましょう。
概要
投資総額 | 100億円 |
投資先対象 | ①Web3.0関連領域における事業を行う企業や団体 ②VR・AE・xR等の記述を活用したプロダクトやサービスを提供する企業 |
対象となるスタートアップのステージ | シード〜アーリーステージ |
チケットサイズ | 数百万円〜数億円 |
投資方法 | 株式投資/NFT /トークン投資 |
MZ Web3ファンドでは、審査に通過したスタートアップに対し、1週間以内に投資意思決定や資金提供を行うことを特徴としています。
事業の立ち上げについては、投資先の企業のプロモーションやマーケティングも支援していくとのことです。
テクノロジーやクリプト領域の専門家による支援も受けられるとのことで、出資を受ける企業にも大きなメリットがありそうです。
投資までの流れ
MZ Web3ファンドで企業が出資を受けるまでの流れを確認しておきましょう。
出資については以下の手順で行われます。
- 資料提出・審査
- 面談
- 投資実行
資料提出・審査
まずは公式サイトのGoogle formから、個人情報や事業内容、身元証明書、ピッチ資料などをPDFで送付します。
ピッチ資料としては、以下の内容を備えている必要があります。
- 会社または団体の概要(法人・団体名称、会社または団体の所在地、資本金、ビジョンやミッションと事業の内容)
- 経営陣のプロフィール(氏名、生年月日、チームメンバー)
- 資金の使用用途
- HPのURL
- 投資条件(投資希望金額、投資対価、株式/トークン等)
- 会社を登記する予定の所在地(法人設立予定の場合)
- 既存投資家の有無(既存投資家がいる場合は投資家の名称・出資比率)
- 資本制作(トークンの場合はトークンアロケーション)
- 市場環境分析
- 競合優位性分析
- 事業計画
面談
書類審査に通過した場合は面談を行います。
面談は状況や希望によってはオンラインでも実施されます。
投資実行
面談に通過した場合は、投資が実行されます。
MZ Webファンドは、審査通過後1週間以内に資金を提供するとしています。
MZ Webファンドの投資先
MZ Web3ファンドの投資先第一号は、Openbloxに決定されました。
【MZ Web3ファンド投資先第一号決定】
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Twitter
Openbloxは、Move to EarnやPlay to Earnのアプリ開発を主に行っています。
同社が提供する「Openblox」はEVMベースで動作するゲームプラットフォームを提供し、さまざまなNFTゲームを提供する基盤となることが期待されています。
日本のWeb3.0事業の実情
日本でのWeb3.0事業に対する取り組み状況はどうでしょうか。
日本でWeb3.0を導入している実例や、政府の取り組みについて紹介します。
日本でのWeb3.0事業の実例
日本でのWeb3.0事業は、主にNFT領域がメインとなっています。
漫画やアニメ、音楽といったコンテンツ大国である日本でNFTとの相性が良いことも要因でしょう。
日本国内でも徐々にWeb3関連の動きが活発していますが、その中でも特に注目したいのが新潟県長岡市の旧山古志村の例です。
新潟県中越地震によって大きな被害を受け、過疎化が進んだ山古志村では、集落の存亡をかけてNFTでの財源確保に挑戦しました。
特徴的なのは、「デジタルアート×電子住民票」としてNFTを販売した点です。
山古志のアイデンティティでもある錦鯉をモチーフとしたNFTを購入することで、合わせてデジタル住民票が発行され、デジタル村民となれるのです。
2022年2月には、山古志村のデジタル村民による「山越デジタル村民総選挙」も実施されました。
地方創生にNFTが活用された例として、日本の過疎化地域のモデルケースともなりそうです。
このように、Web3は単なるビジネスのみならず、大きな変化をもたらす可能性も秘めているといえます。
日本政府の対応
日本政府は、6月7日に「経済財政運営と改革の基本方針2022(骨太方針2022)」を閣議決定し、合わせて「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」も公開しました。
「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」では、7つの基本戦略の1つの中に「ブロックチェーン技術を基盤とするNFT(非代替性トークン)の利用等のWeb3.0の推進に向けた環境整備」が掲げられています。
ここでは、「ブロックチェーン技術は、自立したユーザーが直接相互につながるなど仮想空間上の多極化を通じ、従来のインターネットの在り方を変え、さらに社会変革につながる可能性を秘めている」と言及されており、「Web3.0の推進に向けた環境整備について、検討を進める」とも記されています。
Web3の環境整備を本格化し、制度面からしっかりとサポートしていこうという内容になっています。
実際に既に規制整備は進み始めており、6月3日には「資金決済に関する法律等の一部を改正する法律案」も参議院で可決されました。
この改正案が成立したことによって、ステーブルコインの発行体は銀行や信託会社、資金移動業社などに限定され、ステーブルコインの流通に携わる仲介業者は「電子決済手段等取引業」へ登録する必要があると定められました。
加えて、5月26日には岸田総理が衆院予算委員会にてWeb3.0時代の到来によって経済成長につながる可能性があるという旨の発言をしており、今後の施策にも期待が持てます。
「岸田トークン」の発行などからも、政府としてもNFTについて力を入れていきたいという姿勢が見てとれます。
税制上の問題などまだまだ課題点は多いですが、今後の環境整備には期待ができるでしょう。
Web3取引をするのにおすすめの取引所
今回のMZ Web3ファンドの設立などを背景に、日本でもますますWeb3をめぐる動きは盛り上がっていくでしょう。
Web3.0関連銘柄はいくつかありますが、ここでは仮想通貨取引をするのに最適な取引所をいくつか紹介します。
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【まとめ】前澤友作氏がWeb3.0ファンド
今回は、前澤友作氏のWeb3.0特化型ファンド「MZ Web3ファンド」について紹介しました。
- 前澤友作氏が100億円規模のWeb3特化型ファンド「MZ Web3ファンド」を立ち上げた
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