【2023年版】NZドル(ニュージーランドドル)の今後の予想/長期見通しを解説!
ニュージーランドは、南太平洋に位置する島国で2つの主要な島と多くの小さな島々で構成された国です。
ニュージーランドでは法定通貨でNZドル(ニュージーランドドル)が利用されています。
NZドルはほとんどのFX会社で取引が可能です。
メジャー通貨として認識され、多くの投資家によって売買されています。
このページではNZドルと日本円の通貨ペアである、NZドル円の見通しと概要、特徴などについて詳しく紹介します。
通貨の変動要因や特徴を掴むことで、より有利な取引へと繋がります。
ぜひ最後まで読んでFX取引の参考にしてみてください。
- 貿易依存度が高く中国やオーストラリアの影響を受けやすい
- 資源国通貨の認識が強いが、原油や鉱物は産出していない
- 新型コロナの感染抑制による高い評価
- 2023年まで段階的利上げを実施したが直近では据え置きが続く
- 実質GDPの早期回復に高い期待
- 各社の2023年NZドル/円予想
- NZドルの取引にはGMOクリック証券が最適!
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NZドル円の概要
NZドルは同じオセアニアの国である、オーストラリアの豪ドルと連動した値動きになりやすい特徴があります。
地理的・経済的に密接な関係があるので、どちらかの国でイベントの発生や重要指標の発表があれば同時に売り買いが頻発する傾向が見られます。
また、最大の輸出先である中国経済の動向に大きく影響される一面を持っていることも特徴の一つです。
オーストラリアと同様に資源国としての認識が強いですが、鉱物や原油といった資源は産出していません。
産業としては畜産(乳製品・肉類・羊毛)や農産(果実・木材)等の一次産品が輸出の6-7割を占めており、畜産・農産物価格の影響を受けやすいので、それらの価格帯に注目する必要があるのです。
2020年の上半期は、新型コロナの影響で経済が大きく落ち込みましたが、感染防止対策が徹底していたため世界的に高い評価を受けています。実質GDPも2020年下半期にはコロナ前の水準近くまで回復しています。
世界的にワクチン接種や感染収束に向けた動きが見られる中で、畜産・農産物価格および中国経済の回復が見込めれば、NZドルの更なる上昇も想定されています。
NZドル円のこれまでの変動要因
NZドル/円の週足チャートです。

具体的な相場変動の要因を見ていきましょう。
原油安の影響(2014年後半)
2014年の後半には原油価格が下落したことにより、NZドルの売りが強くなりました。
これは、需要面では世界景気の先行き不安で需要見込みが減った一方で、供給面では主要産油国が減産を見送ると同時に北米でのシェールオイル生産が拡大したことが要因です。
ニュージーランドは原油の輸出をしているわけではありませんが、密接な関係にあるオーストラリア経済に大きな影響を与えた懸念から同時にNZドルの売りが加速した状況となっています。
政策金利の引き下げor中国経済の減速(2015年~2016年前半)
もともとNZドルは、高金利の通貨としてスワップを目的とした投資家に人気の通貨でした。
2008年初は政策金利が8.25%となっていましたが、金融危機への対応として2009年3月には2.5%まで下げられています。
その後、2014年には3.5%まで利上げされたのものの、2015年から経済への懸念を背景に再び利下げが始まり、2016年1月までに1.75%まで下がっています。
また、同年には製造業の固定資産投資や不動産開発投資のスローダウンを受けて中国経済が減速しています。
最大の貿易国である中国経済の減速は、ニュージーランドの経済にも大きな影響を与えました。
これらの結果、2015年からNZドル安は下落トレンドをたどります。
アメリカ株高の影響(2016年11月)
原油安や利下げの影響を受けて下落傾向にあったNZドルですが、2016年の11月に大きく上昇しています。
アメリカでトランプ氏が大統領に就任し、政策への期待から米国株が上昇しました。
それを受け、世界的にリスクオンの動きが強くなりNZドルの買いが加速した形です。
リスクオンとは⁉
リスクの高い資産への投資が増えること。
日本円や米ドルのような安全資産に買いが入ればリスクオフと言われ、上昇下落の激しい通貨やマイナー通貨の買いが入ることをリスクオンと呼ぶ。
世界的に景気が後退するとリスクオフの動きが強くなり、暴落の危険性が少ない日本円などが買われる傾向にあります。
NZドルはもともと流動性が低く荒い値動きをする傾向であったことから、リスクをとった投資先として買いが先行しました。
新型コロナウィルスの影響(2020年)
2020年には新型コロナウィルスの世界的な感染拡大を受け、NZドルのみならず多くの通貨でリスクオフの動きが強まりました。
2020年1月には70円台だったNZドル/円ですが、同年3月には59円台まで大きく下落しています。
しかし、ニュージーランドは新型コロナの感染対策が徹底されており、世界的にも人口比での新規感染者数が少ない国です。
その結果、評価が高まり、NZドルは現在に至るまで上昇傾向にあります。
同じオセアニアのオーストラリアも徹底した感染対策を行ったことから、同時に豪ドルの買いも強くなりました。
経済再開と利上げ展望(2021年)

2020年11月よりCOVID-19ワクチンと経済回復への期待から、NZD高円安の傾向が続いています。
2021年5月の金融政策員会では政策金利を0.25%に据え置きつつも、段階的な利上げを行う見通しを発表しました。
これがサプライズとして受け止められ、見通し発表直後には80円/NZDまで上昇しています。
また、2021年は2020年同様に世界各国でコロナウィルスの影響が表れましたが、ニュージーランドは世界的に見ても感染者が少なく、対応などが大きく評価された形です。
資源国通貨の評価増と利上げ(2022年~現在)

2022年に入っても、NZドルは好調となりました。
利上げの段階的な実施も影響していますが、連動した動きを見せる豪ドルの影響も大きいです。
2022年2月には、ロシアがウクライナを軍事進攻したことが大きな話題となりました。
主要国から経済制裁を受けたロシアですが、ロシアは世界屈指の資源大国です。
ロシアを非難する国が資源輸入をロシアから脱却する動きが始まる中で、同じ資源国通貨である豪ドルに買いが強まりました。
金融市場はリスクオフになりましたが、NZドルは買いが強まりました。
厳密に言うとニュージーランドは資源国ではないですが、オーストラリアやカナダなど国として密接な位置関係にあるNZドルにも買いが入った状況です。
また、段階的利上げも順調に続いたこと、円安による対円相場が上昇したことで、現在は90円台で推移しています。
2023年後半に予想されるNZドル円の変動要因
次に、2023年後半に予想されるNZドル/円の変動要因を紹介します。
ニュージーランドでの重要指標は以下のようなものがあります。
- 消費者物価指数
- 失業率
- GDP (国内総生産)
- 貿易収収支
- 政策金利
上記のうちGDPと政策金利には特に注目するといいでしょう。
相場展望を予想する際の参考にしてみてください。
実質GDPの成長率
2020年は、新型コロナウィルスの影響により世界中の国々でGDPが低下しています。
ニュージーランドも例外ではなく、2020年は大幅な落ち込みとなりました。
以下の表はニュージーランドの実質GDP(対前四半期)の推移です。
年 | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q |
---|---|---|---|---|
2023年 | -0.1% | |||
2022年 | -0.2% | +1.7% | +2.0% | -0.6% |
2021年 | +2.8% | -3.7% | +3.0% | +3.0% |
2020年 | -1.2% | -11.0% | +13.9% | -1.0% |
2019年 | +0.5% | +0.5% | +0.7% | +0.1% |
2018年 | +0.8% | +1.2% | +0.2% | +1.1% |
2017年 | +1.1% | +1.1% | +0.8% | +0.8% |
2020年2Qは-11.0%の大幅なマイナス成長となりましたが、徹底した感染抑制による経済活動の再開によって翌2Qには+13.9%と大きく回復しています。
2021年の実質GDP成長率の予想(IMF)は+4.4%と、他の先進国と比べても高い成長が見込まれていました。
しかし、2021年の2期には-3.7%と下落水準にあり、新型コロナ変異種による経済への影響が顕著に出た結果です。
2022年~2023年現在にかけては徐々に回復傾向にあり、ニュージーランドへの期待が高まっています。
今後、実質的なGDPの成長となれば、NZドルの買いが増えて更なる上昇となる可能性があります。
利上げへの期待
経済回復の遅れやデフレは長期的な低金利の原因となるため、この状況が続くようであれば注意が必要です。
しかし、2021年初頭には長期的な低金利が懸念されていましたが、2021年には2度の利上げで0.25%から0.75%にまで上昇しています。
その後も段階的に利上げが実施され、2023年11月時点での政策金利は5.50%です。
景気好転への後押しを見据えており、今後も利上げが行われえればNZドルにとってポジティブな材料となるでしょう。
ただし、政策金利の上げどまりが言及されると、NZドルの売り圧力が高まるというケースも多いに考えられます。
今後の政策金利の発表時には注目しておきましょう。
豪州経済の動向に連動
NZドルは、豪州経済の動向に連動する傾向にあります。
国として密接な関係にあることから、通貨の動きも同じような動きになりやすいです。

オーストラリアの経済は現在過度なインフレによる経済停滞が懸念されています。
ニュージーランドでは段階的利上げを進めていますが、オーストラリアでは経済懸念からすでに利上げをストップさせています。
今後、オーストラリアの経済が減速すればNZドルの上値が重くなる展開もあり得るでしょう。
NZドルの今後の予想・見通し
次に各社が予想するNZドル/円の見通しを紹介します。
FX取引では、相場の方向性を予想する際に情報収集が重要となります。
ぜひ参考にして取引に役立ててみてください。
野村證券
以下は野村證券の予想するNZドル/円の見通しです。
NZでは景気減速感が強まっており、ドル高圧力低下に伴い輸入物価由来のインフレ 圧力も低下している。11月会合でRBNZが利上げ休止を継続する可能性は高まってい る。利上げ期待に支えられている豪ドルと比べると、NZドルの上値は抑えられるだろ う。ただし、国民党が掲げる所得税減税及び非居住者による住宅購入制限の緩和が 実現に向かう可能性が高まれば、インフレ圧力の再燃が市場で意識されRBNZへのタ カ派化期待、利下げ開始時期の後ずれに繋がる可能性が考えられる。また、中長期的 には所得税減税が格付けアクションに繋がる可能性も否定できない。今後明かされる とみられる新政権の財政政策に注目が集まる。
野村證券, 国際金融為替マンスリー
※野村證券のレポートは最新月のものに更新されます。
野村證券では、2023年12月末のNZD/JPYを86円ほどと、現在価格より若干の下値で予想しています。
2023年10月にニュージーランドでは右派連立政権が誕生しましたが、雇用の最大化や移民政策の期待もあるが、金融政策に関する懸念が大きいとの予想です。
SMBC信託
以下はSMBC信託銀行の予想するNZドル/円の見通しです。
RBNZは、北島を襲った大型サイクロンが及ぼす景気や物価への影響を見極める姿勢。短期的にはインフラ被害などにより成長が鈍化する一方、復興需要で経済が活性化すると見込む。引き続き、4-6月期にマイナス成長に落ち込むとの見通しを維持したが、2024年1-3月期にはプラス成長に戻るとし、昨年11月時点の予測を引き上げた。24日、シルクRBNZ総裁補は、政策金利が2023年後半にかけて5.5%でピークに達するとのRBNZ見通しには上振れリスクがあるとの見解を示した。利上げ余地はNZドルの一定の支えとなろうが、対米ドルは節目の0.60米ドル、対円は10日安値82円36銭をメドに下げ渋るか注目。
SMBC信託銀行 Global Research Monthly
景気先行きの不安が加速すると予測しており、当面厳しい相場が続くのではないかとの予想です。
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スプレッド ※1 | 0.2銭 原則固定(米ドル/円) 0.5銭 原則固定(ユーロ/円) 0.9銭 原則固定(ポンド/円) 0.7銭 原則固定(NZドル/円) |
スワップポイント ※2 | 129円(NZドル/円) 34円(トルコリラ/円) 270円(メキシコペソ/円)※10万通貨あたり |
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NZドル円の今後の見通し・予想まとめ
NZドル/円の今後の見通しは以下の通りです。
- 段階的な利上げによるNZドル高の期待
- 新型コロナの抑制による、実質GDPの上昇に期待
- 畜産・農産物の価格上昇を背景とした、NZドル再評価での上昇
ファンダメンタルの分析では上昇傾向との見方が多いです。
しかし、中国経済の影響など懸念がないわけではありません。
NZドル/円は多くの通貨ペアの中でも値幅が比較的小さいため、大きな損失を負うリスクは低い通貨ペアといえます。
重要指標やマーケットニュースを見ながら相場予測をして狙っていきましょう。
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