岸田首相の仮想通貨に対する考えは?税制改正や岸田トークンについて徹底解説!
近年、次世代のインターネットの概念として「Web3.0(ウェブスリー)」が世界中で注目を集めています。
そういった風潮がある中で、では日本の政府は仮想通貨やメタバース、Web3.0などのことをどのように捉えているのでしょうか。
この記事では、それらの分野に対する2022年6月時点での日本政府の政策方針や、税制度などについてご紹介していきます。
- 2022年6月に「経済財政運営と改革の基本方針2022(骨太方針2022)」が閣議決定された
- その方針の中で、分散型のデジタル社会の実現に向けて環境整備を進めることが示された
- 日本の税制度が仮想通貨やWeb3.0の発展を阻害しているが、岸田総理は税制改革に前向きな姿勢を示している
- 自民党青年局の集会では、実際にNFTを発行する取り組みもなされた
- LINE NFTやCoincheck NFT(β版)なら、気軽に様々なNFTに触れることができる
到来が予想される分散型のデジタル社会に向けて、NFTマーケットプレイスである「LINE NFT」を使えば、その一端となり得るNFTに実際に触れることができます。
またLINE NFTの決済通貨である仮想通貨FINSCHIA(FNSA)は、国内取引所のLINE BITMAXで購入できるので、ぜひこの機会にチェックしてみてください。
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岸田文雄総理は仮想通貨・Web3.0に前向き?
現在の日本は仮想通貨やWeb3.0(ウェブスリー)の分野において、税制度を含めてイノベーションが生じにくい環境にあることから、諸外国との溝を開けられつつあります。
しかし、2022年6月7日に日本の経済政策の基本方針である「経済財政運営と改革の基本方針2022(骨太方針2022)」が閣議決定され、その中でようやく”分散型のデジタル社会の実現に向けて環境整備を進める”という文言が盛り込まれました。
また岸田総理は5月26日におこなわれた衆院予算委員会において、「Web3.0時代の到来は、経済成長の実現につながる可能性がある」と述べており、他にはメタバースやNFTに関しても同委員会の答弁の中で前向きな認識を示しています。
なお、まずはWeb3.0やメタバースがどういったものか知りたいという方は、以下の記事で別途解説していますのでそちらをご参照ください。
岸田総理の仮想通貨・Web3.0に対する考え
ここでは、2022年6月7日に閣議決定された日本政府の「経済財政運営と改革の基本方針2022(骨太方針2022)」において、仮想通貨やWeb3.0に関するどのような方針が明文化されたのか確認しておきましょう。
- トラステッド・ウェブ実現に向けた取り組みをおこなう
- Web3.0の推進に向けた環境整備の検討を進める
- Fintech推進のための環境整備等をおこなう
トラステッド・ウェブ実現に向けた取り組みをおこなう
まず日本政府は、分散型のデジタル社会の実現に向けた環境整備を進めようとしています。
そのための方策の一つとして、トラステッド・ウェブの実現に向けた機能の詳細化や、国際標準化への取り組みを進める方針を定めました。
なお基本方針内の注釈によるとトラステッド・ウェブとは、特定のサービスに依存せずに個人・法人によるデータのコントロールを強化する仕組みを指します。
Web3.0の推進に向けた環境整備の検討を進める
日本政府は分散型のデジタル社会実現のために、NFTやDAO利用等のWeb3.0の推進に向けた環境整備の検討も進めることとしています。
さらにメタバースなどのコンテンツの利用拡大に向けて、2023年通常国会で関連法案の提出をおこなうことが明記されました。
Fintech推進のための環境整備等をおこなう
その他には、Fintech(仮想通貨を含む、金融とIT技術を結び付けた領域のこと)推進のための取り組みも記載されました。
具体的にはセキュリティトークン(デジタル証券)での資金調達に関する制度整備、仮想通貨について利用者保護に配慮した審査基準の緩和、決済手段としての経済機能に関する解釈指針の作成などをおこなうこととしています。
以上、日本政府の政策方針について、仮想通貨やWeb3.0に関わる部分をご紹介しました。
なおこれはあくまで今後に向けた基本方針であり、具体的にどのような政策がいつおこなわれるかは、現時点ではほぼわかりません。
また以下のレジメの抜粋から分かる通り、経済財政の基本方針全体から見ると仮想通貨やWeb3.0に関わる部分というのはごく一部です。
そのため実際のところ日本政府がどれほど仮想通貨やWeb3.0を重要視しているのか、この基本方針だけで読み取ることはできません。
岸田政権で仮想通貨の税率が変わる?
日本は現状、仮想通貨やブロックチェーン、Web3.0などの分野において世界に遅れを取るのではないかと懸念されていますが、その要因の一つとして厳しい日本の税制度があります。
そこでまずは、現行の税制度にどのような問題点があるのか把握しておきましょう。
現行の税制度の問題点
現行の仮想通貨に関わる税制度では、主に以下の3点が問題視されています。
- 総合課税によって最大で55%が課税される
- 仮想通貨間の売買でも課税される
- 企業がトークンを発行すると時価評価で課税される
1つ目と2つ目については、仮想通貨取引をされている方であればよくご存知のことと思いますので、ここでは3つ目の企業に対する課税を詳しくご紹介します。
なお個人投資家への課税について詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
さて日本では現状、法人が独自のネットワークを立ち上げてユーティリティトークンを発行したり、ガバナンストークンを発行したりした場合、キャッシュ化していなくても時価総額で課税される仕組みになっています。
利益に対してではなくただトークンを発行しただけで課税されれば、特にスタートアップ企業など資金力に乏しいところは、瞬く間に赤字になって事業を回すどころではなります。
日本ではそういった事情があることからスタートアップ企業などが国内で創業できず、例えばパブリックブロックチェーンである「Astar Network」を開発するStake Technolosies株式会社や、NFTマーケットプレイスの「TofuNFT」を手がける株式会社COINJINJAのように、優秀な人材や企業が日本を諦めて海外に拠点を構える事例が相次いでいます。
岸田総理は税制度改正に前向きなのか
これらの税制度の問題点について、岸田総理と日本政府はどのように捉えているのでしょうか。
2022年5月27日の予算委員会では、国民民主党代表の玉木雄一郎氏が「仮想通貨をFXと同様に20%の申告分離課税にすべきだ」「発行法人自身が保有するトークンは期末時価評価の対象から外して、実際に収益が発生した時点で課税するよう見直すべき」と提案したところ、岸田総理は「慎重に検討する」と答弁するだけに留まりました。
ただ玉木氏のTwitterによると、その委員会の後で玉木氏のもとに岸田総理が挨拶に訪れた際、再び仮想通貨に関する減税を提案すると「日本にとってチャンス。やりましょう。」と前向きな回答をされたとのことです。
この発言はあくまで国会内ではなくオフの場でのものなので、どれほどの意図や熱量が込められているかは不明です。
ただ閣議決定された基本方針の中でも分散型のデジタル社会実現に向けた方策が示されたことから、岸田政権下で税制度改正を含めて、企業や投資家が挑戦しやすい環境が整備されることが期待されています。
岸田トークンとは
自民党の青年局では、2022年5月28日・29日にNFTやメタバース技術に関する研修会が実施されました。
またその研修会では出席者に対して出席証明・記念バッジとして、譲渡や売却ができない形で岸田総理や野田大臣などの顔写真トークン、いわゆる”岸田トークン”が配布されました。
塩崎彰久青年局次長は岸田トークン発行の目的について、「出席者にまずはNFTに慣れてもらって、エンゲージメントの仕方を模索してきたい」と述べています。
ただこの岸田トークンの発行は、SNS上で仮想通貨投資家などから、以下の問題を指摘されることにもつながりました。
岸田トークン発行で指摘された問題点
岸田トークンはSNSにおいて、以下のような問題があるのではないかと議論が巻き起こりました。
- コンプライアンス上の疑義
- 自民党議員のネットリテラシーの欠如
コンプライアンス上の疑義
岸田トークンは、株式会社IndieSquareが手がけているNFT発行サービス「HAZAMA BASE」を用いて発行されました。
またHAZAMA BASEはポリゴンチェーンを利用しているのですが、ポリゴンチェーンを利用する際に必要となる仮想通貨ポリゴン/MATICは、NFTが発行された2022年5月末時点で国内市場での取り扱いがありません。
そこで有志が岸田トークン発行時に使用されたポリゴンの情報を辿ると、海外取引所のバイナンスを利用していたことが判明しました。
バイナンスは日本の金融庁には事業者登録をしておらず、当然ながら金融庁は無登録業者の利用を推奨していません。
なお、「バイナンスを利用しているがコンプライアンス上の問題はないのか」という指摘に対して、2022年5月29日に株式会社IndieSquareは以下のように回答して問題がない旨を示しました。
【お知らせ】自民党青年局が活用するNFTに関する補足説明
2022年5月29日
この度、当社が発行し自民党青年局が活用するNFTに関するご照会事項について、以下の通り補足させていただきます。
1) 当該のNFTを作成するために使用したトークンは当社の海外居住者名義の口座で適法に調達しており、今回の施策で活用するために当社内限りで使用しております。
2) 今回のNFTは自民党青年局が管理しているものではなく、当社で運用しております。
3) NFTに関しては譲渡不能の設定を行うことで金銭的な価値を持たない仕様で運用しており、決済手段として利用不可となっております。
なお、今回採用したポリゴンというブロックチェーンを活用したNFT発行は低コストで運用可能である点において、国内事業者、自治体等でも複数採用事例がある方式であり、当社として法的にも倫理的にも問題は無いと判断し今回の仕様決定にいたっております。
以上
引用:株式会社IndieSquare【お知らせ】自民党青年局が活用するNFTに関する補足説明
結果的にはサービスを提供している企業から問題がないことが示されて、事なきを得ました。
しかし、NFT発行の依頼先が利用するブロックチェーンやコンプライアンスについて、果たして自民党議員が正しく把握した上で依頼をしたのかどうかは不明です。
自民党議員のネットリテラシーの欠如
SNS上で指摘が上がったもう一つの問題点は、塩崎青年局次長がTwitterでアップした会議風景の写真の中に、岸田トークンのコントラクトアドレスを示すQRコードが移り込んでいたことです。
QRコードを自らの手で漏洩したことによって、本来は集会の参加者のみに岸田トークンが配布されるはずが、誰でも岸田トークンを発行できてしまう事態となりました。
今回のトークンはもともと譲渡不能の設定がおこなわれていたので大事には至りませんでしたが、いかに自民党議員のネットリテラシーが欠如しているのか、仮想通貨のコミュニティに知らしめることとなりました。
日本政府が積極的にNFTやWeb3.0に対する理解を深めて、環境整備を進めようとしているのは喜ばしいことだと言えるでしょう。
一方で岸田トークンの一連の出来事から、現時点ではお粗末な部分も感じられるため、SNSなど一部では不安の声も上がっています。
おすすめのNFTマーケットプレイス
日本政府の政策方針に分散型のデジタル社会に向けた施策が盛り込まれたことによって、今後さらに仮想通貨やNFTのユースケースが拡がっていくことが期待されます。
そこで仮想通貨やNFTに興味を持っている方は、今の内からそれらに慣れ親しんでおくとよいでしょう。
また、その際におすすめのNFTマーケットプレイスは以下の通りです。
- LINE NFT
- Coincheck NFT(β版)
LINE NFT
名称 | LINE NFT |
運営会社 | LINE Xenesis株式会社 |
取り扱うNFTのカテゴリー | アート キャラクター ゲーム ミュージック スポーツ 有名人 メタバース |
決済通貨 | FINSCHIA(FNSA) 日本円 |
公式サイト | LINE NFT公式サイト LINE BITMAX公式サイト |
関連記事 | LINE NFTとは? |
- LINEアプリでアカウントを持っていれば始められる
- 仮想通貨がなくても日本円で取引できる
- 取引時にガス代(ネットワーク手数料)がかからない
LINE NFTは、LINEアプリのアカウントがあれば気軽に始められるNFTマーケットプレイスです。
一般的なNFTマーケットプレイスは、NFTや仮想通貨を保有・管理するためのウォレットを別途持っておかなれば、利用できない仕組みになっています。
しかしLINE NFTなら、LINEのアカウントを持っている方であれば、パスワードを設定するだけで簡単にLINE NFT用のアカウントを開設できます。
また多くのNFTマーケットプレイスでは法定通貨に対応していませんが、LINE NFTではLINE Payを使って日本円決済が可能です。
なお日本円だけでなく、LINEブロックチェーンの独自トークン「FNSA」にも対応しています。
FNSAは国内取引所の「LINE BITMAX」で購入できるので、LINE NFTでNFTの取引を楽しみたいなら、合わせてLINE BITMAXの口座も用意しておくとよいでしょう。
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Coincheck NFT(β版)
名称 | LINE NFT |
運営会社 | LINE Xenesis株式会社 |
取り扱うNFTのタイトル (2022年6月時点) | 【トレーディングカード】 NFTトレカ 【ゲーム・メタバース】 Otherside、The Sandbox、Decentraland、 Meebits、Sorare、CryptoSpells 【アート・デジタルファッション】 Generativemasks、ArtBlocks、Joyfa |
対応チェーン | イーサリアム |
決済通貨 | BTC、ETH、MONA、LSK、XRP、XEM、 LTC、BCH、XLM、QTUM、BAT、IOST、 ENJ、OMG、PLT、SAND |
公式サイト | Coincheck公式サイト |
関連記事 | Coincheck NFTとは? |
- Coincheckの口座をつくることで利用できる
- 出品・購入時にガス代がかからない
- 複数の仮想通貨で売買が可能
CoincheckNFT(β版)はその名前から分かる通り、仮想通貨取引所のCoincheckが運営しているNFTマーケットプレイスであり、取引所の口座を開設することで利用できます。
一般的なNFTマーケットプレイスとは違いオフチェーンのプラットフォームであり、外部からNFTを持ち込んだりもしくは出庫したりする際はガス代がかかりますが、CoincheckNFT内での出品・購入の際にはガス代が発生することはありません。
また仮想通貨の取引サービスと一体になっているために、Coincheckで取り扱われている様々な通貨で売買できる点も大きな魅力となっています。
取引所の口座開設は無料でできるので、気になる方はぜひこの機会にCoincheck公式サイトにアクセスしてみましょう。
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岸田総理の仮想通貨・Web3.0まとめ
今回は日本の仮想通貨・Web3.0が置かれている状況について解説しました。
- 2022年6月に「経済財政運営と改革の基本方針2022(骨太方針2022)」が閣議決定された
- その方針の中で、分散型のデジタル社会の実現に向けて環境整備を進めることが示された
- 日本の税制度が仮想通貨やWeb3.0の発展を阻害しているが、岸田総理は税制改革に前向きな姿勢を示している
- 自民党青年局の集会では、実際にNFTを発行する取り組みもなされた
- LINE NFTやCoincheck NFT(β版)なら、気軽に様々なNFTに触れることができる
日本は仮想通貨やWeb3.0の分野において、世界から立ち遅れることを危惧されています。
特に税制度が足枷となり、近年は同分野における優秀な人材や企業の海外流出が顕著になっています。
ただ2022年6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2022(骨太方針2022)」において、ようやく日本政府も本格的に仮想通貨やWeb3.0のための制度改革に乗り出す様相が見え始めました。
まだ基本方針ができた段階で何ら具体性はありませんが、これから世界のスタンダードに即した環境が整備されていくことを期待しましょう。
なお現段階でNFTに触れてみるなら、LINEアプリのアカウントがあれば簡単に始められるLINE NFTがおすすめです。
またLINE NFTの決済通貨である仮想通貨FINSCHIA(FNSA)は、国内取引所のLINE BITMAXで購入できるので、合わせてチェックしてみてください。
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