【最新】VIX(恐怖指数)とは?今後の見通しと投資方法を徹底解説
金融の世界では株式市場が荒れる兆候として”VIX” という指数が引き合いに出されることが多いです。
VIXは別名”恐怖指数”と呼ばれており市場参加者が不安を感じる際に指数が大きくなり、逆に安定しているときに小さくなります。
つまりVIX指数を知ることで、他の市場参加者の方向感を検知・予測することが可能になります。
またVIXに連動するETFなどの投資商品も存在しています。
このページではVIXの特徴とVIX指数への投資効率を最大化するCFD取引についても解説を行います。
ぜひ最後まで読んで取引の参考にしてください。
VIXに連動する商品へ投資をするなら現物取引ではSBI証券、CFD取引ではGMOクリック証券が最適です。
VIXへの理解を深め、取引の選択対象を増やしていきましょう。
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VIX(恐怖指数)とは?
まずVIXの概要について解説していきます。
VIXはVolatility Indexの略ですが正式名称はCBOE Volatility Indexで、シカゴのオプション取引所が算出する指数です。
S&P500を対象とするオプション取引のボラティリティを表しており、市場参加者の不安を反映するため別名”恐怖指数”とも呼ばれています。
市場参加者の不安を反映する恐怖指数
後述の通り、VIXはオプション取引のボラティリティをもとに計算されています(詳細後述)。
指数が20を超えると、市場参加者は不安に感じている(市場がボラタイルである)とされています。
逆に20未満の時は、市場参加者は心理的に安定していると考えられます。
指数が上昇し20付近に近づくと、近いうちに大きな下落があるのではと市場では警戒感が高まります。
米国S&P500を対象とするオプション取引のボラティリティ指数
VIXはS&P500指数先物のオプション取引のインプライドボラティティをベースに計算されています。
S&P500指数は米国を代表する株式指数のひとつで、ニューヨーク証券取引所、NYSE MKT、NASDAQに上場する企業のうち代表的な500社の株価を基に算出される、時価総額加重平均型株価指数です。
オプション取引とはデリバティブ取引の一種で、対象となる資産を特定のタイミング・価格(権利行使価格と呼ばれます)で売ったり買ったりすることができる権利のことです。
インプライドボラティリティとは日本語では予想変動率を意味する言葉で、将来のボラティリティを意味します。
VIXは満期まで30日前後のコール(買い)・オプションおよびプット(売り)・オプション価格から計算していますので、約一か月後の株式市場がどの程度変化しうる(と市場参加者が考えている)かを表す指数であると言えます。
S&P500は米国の株式市場ひいては米国や世界の市場を代表する指数であることから、この指数のインプライドボラティリティをチェックすることで、市場参加者が米国や世界の市場にどの程度の安心感を持っているかが分かるのです。
なお個別の株を対象とするオプション取引ではなく、S&P500という指数を対象とするVIXの性質については「難しい…」と感じる方も多いかもしれません。
指数オプション取引では満期日に実際に500銘柄の株式を売ったり買ったりするわけではなく、清算価格(≒満期日時点の時価)と呼ばれるものと権利行使額の差額が決済されます。
オプション取引については以下の記事もご参照ください。
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VIX(恐怖指数)の推移と特徴
では、VIXのこれまでの推移とその特徴について確認していきます。
下のチャートは過去10年程度のVIX(オレンジ色)とS&P500指数(青色)の動きを表しています。
これまでの解説の通り、S&P500の株式指数が大きく下落した局面でVIXが上昇していることが分かります。
この間でVIXが「恐怖」の目安といわれる20を超えたのは、以下の5つの局面でした。
- 2008年以降の金融危機:サブプライムローン問題やリーマンショック破綻
- 2011年の欧州ソブリン危機:ギリシャ、アイルランド、ポルトガル等の財政危機
- 2015年のチャイナショック:中国の経済成長減速をきっかけとする世界同時株安
- 2020年のコロナショック:COVID-19の感染拡大と行動規制による世界同時株安
- 2022年のロシア軍事進攻:ロシアがウクライナへ軍事進攻したことによる金融市場の混乱
- 2023年のイスラム系組織ハマスとイスラエルの軍事衝突
2020年3月のコロナショック以降はVIXは概ね下落傾向にあったものの、現在は中東情勢の悪化からVIXも20を若干上回っている状況です。
VIXの今後の見通し
次にVIXの今後の見通しについて述べていきます。
先ほどチャートで確認した通り、VIXはS&P500が急落したタイミングで上昇します。
もちろんボラティリティを表す指数ですので、急上昇する場面でもVIXは上昇するのですが、歴史的に株価は徐々に上がり急激に下げることを繰り返すため、ここでは株価急落リスクについて考えていきます。
S&P500を取り巻く要素としては主に以下点が挙げられます。
- ↗ コロナからの回復 : 行動規制の期間中にたまった需要が顕在化する「ペントアップディマンド」
- ↘ 金融政策の正常化 : FRBによるテーパリング(量的緩和の縮小)、利上げ
- ↘ バイデン政権の増税: 富裕層への増税やキャピタルゲイン課税
- ↘ アメリカのインフレ懸念:米金利の上昇によるインフレや世界の通貨安懸念
金融政策の正常化やバイデン政権の増税により投資マネーが減速される可能性も考えられている状況です。
このような状況下で、市場の識者はどのような見通しを立てているのでしょうか。
S&P500指数の見通しについては以下の記事もご参照ください。
VIX(恐怖指数)に投資する方法
ここまでVIXについて概要・推移・特徴について説明してきました。
それではVIXに対して投資を行いたい場合どのような投資方法があるのでしょうか。
ここからはVIXに投資する二つの方法とそれぞれの投資方法の特徴について解説していきます。
① VIX(恐怖指数)に連動するETFを現物購入で投資する
最もシンプルな方法はVIXをインデックスとするETFやETNに投資することです。
ETNはExchange Traded Noteの略ですが、概ねETFと同じものと考えていただいて問題ありません。
日本から投資する場合以下の銘柄が投資対象となります。
Ticker | 商品名 | Long/Short | レバレッジ | 経費率 |
---|---|---|---|---|
1552 | 国際のETF VIX短期先物指数 | ロング | 1倍 | 0.40% |
1561 | 国際のETF VIX中期先物指数 | ロング | 1倍 | 0.40% |
VXX | iPath Series B S&P 500 VIX Short-Term Futures ETN | ロング | 1倍 | 0.89% |
VIXY | ProShares VIX Short-Term Futures ETF | ロング | 1倍 | 0.87% |
UVXY | ProShares Ultra VIX Short-Term Futures ETF | ロング | 1.5倍 | 1.65% |
SVXY | ProShares Short VIX Short-Term Futures ETF | ショート | 0.5倍 | 1.38% |
このうち1552と1561は東証に上場されていますので、日本円で取引可能です。
VXXとVIXYは米国ETFになりますのでドルでの投資が必要となりますが、SBI証券や楽天証券でも取り扱われている世界的にもメジャーな金融商品です。
UVXYとSVXYも米国ETFですがこれらはレバレッジの効いたETFとなっており、経費率も高めに設定されています。
特にSVXYについてはベア型のレバレッジETFであることから、S&P500と概ね相関して動くETFとなっています。
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② VIX(恐怖指数)に連動するETFをCFD取引で投資する
現物取引の他にVIX連動ETFにCFD取引で投資することも可能です。
CFD(Contract for Difference)取引とは、”差金決済取引” を意味するデリバティブ取引の一種です。
差金決済とある通り現物の受け渡しはせず、取引開始時と終了時の差額(=損益)のみをやり取りする取引です。
CFDのメリット・デメリットは以下の通りです。特筆すべきはその資金効率で、少なくとも証拠金(実際に動かすお金のおよそ20%)があれば取引が可能となります。
メリット | デメリット |
---|---|
少ない資金で投資することができる | レバレッジをかけるとリスクも大きくなる |
売り(ショート)から入ることができる | 追証(追加証拠金)が求められる可能性がある |
最も有名なCFD取引がFX取引になりますが、株や商品などの金融商品にCFD取引で投資することができます。
先物とは異なり期限なく取引できますが、長期保有で買い持ちする場合は約3%/年の金利がかかることに注意が必要です。
ネット証券の中でもGMOクリック証券はCFDを扱う証券会社として高い人気を誇ります。
デモ口座も提供されているので、CFD取引初心者に最適なネット証券です。
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VIX(恐怖指数)連動ETFに投資するメリット・デメリット
では、VIXに投資するメリット・デメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。順番に見ていきます。
メリット① 株価が急落するタイミングで利益が上げられる
VIXはボラティリティを表す指数であるため、株価が急落する場面では大きなリターンを見込むことができます。
例えば2020年3月のコロナショックのタイミングでは、それまで15前後であったVIXが3倍以上の50まで急上昇しています。
VIXは株価ではなくあくまでオプションのボラティリティを反映するので、株価の騰落率以上に変動することが一般的です。
メリット② S&P500に連動するETFと併用すればリスクヘッジが可能
その一方で、株価が急落するイベントが起きないとき、つまり平時は徐々に値を下げる特性があります。
VIXはS&P500と概ね逆相関、つまり反対の動きをしますので、この両方を買うことで、平時ではVIXの逓減をS&P500の上昇でヘッジすることができるとともに、有事の際はS&P500の急落をVIXの上昇でヘッジすることも可能です。
ただし前述のように両者の騰落率には差がありますので、あくまでVIXの変動リスクを緩和するヘッジと考えましょう。
デメリット① 平時は下がり続けるため長期投資に向かない
上記の通り、VIXは株価急落イベントが無い間は徐々に値を下げる傾向にあります。
そのため、単純に現物を購入する(専門的にはロングポジションと呼ばれます)ような長期投資には向かないと考えられます。あくまで短期的な株価急落を見込む際に購入すべきと言えます。
ここで「現物の購入」と表現したことについては理由があり、ベア型(ショートポジション)のETFを購入することでイベントが起きない限り上昇し続ける投資を行うことが可能で、中・上級者の中にはこれをVIXショート戦略と呼び選好する人が一定数存在します。
デメリット② 先物型ETF特有の「コンタンゴ」で価値が減少していく
上述の通り、VIXはオプション取引のボラティリティを表す指数ですが、ETFの中にはVIX先物を参照している先があります。
VIX先物は概ね1か月後の先物を購入するのですが、満期が近くなると反対売買で当初の先物を解消するとともに新たな先物を購入することになります。
ここで注意したいのは、同じVIXの先物であっても残存期間が長いもの(期先物と呼ばれます)よりも短い物(期近物)のほうが値段が安くなることがあるということです。この状態のことをコンタンゴと呼びます。
つまりコンタンゴの状態では先物の満期が近付くたびに高いものを買って安いものを売ることになるので、この差額がETFの基準価額を少しずつ押し下げていくのです。
ちなみにコンタンゴとは反対に、期近物が期先物よりも高い状態のことをバックワーデーションと呼びます。
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詳細 | |
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